AIを活用した営業支援はここまでできる

 2018.09.19  Dynamics 365編集部

多方面でAI(Artificial Intelligence:人工知能)の話題が飛び交っている今、営業にもその波が到来しています。

営業を“クリエイティブな仕事だ”と考えている方は多いでしょう。確かに、営業とはセールスパーソンが顧客と対面し、会話によってコミュニケーションを図る中で顧客の課題を見つけ、自社製品の説明を交えて課題を解決するためのソリューションを提案するものです。これをAIで代替するなんてあり得ない、そう考えるのも至極当然のことでしょう。

しかし実際のところは、営業は業務のパターン化が比較的容易な職種であり、AI活用が進みつつあります。こんなことを言うとセールスパーソンから反論が起きそうですが、誤解しないでいただきたいのは営業はやはりクリエイティブな仕事ということです。

そのクリエイティブな中にもパターン化できる業務が多数あり、これをAIによって実現することで営業効率が上がり、セールスパーソンはよりクリエイティブな仕事に集中することができます。

そこで本稿では、AIを活用した営業支援についてお話します。

そもそもAIって何?

AIに関するニュースが日常的に飛び交っている中、「AI=人工知能」という基本を理解している方は多いでしょう。ただし実際にAIがどういった働きをするかを理解している方は少ないように感じます。

米国の計算機科学者および認知科学者であり、AI研究の第一人者としても知られるジョン・マッカーシー教授は、同氏がまとめたAIに関するQ&A(WHAT IS ARTIFICIAL INTELLIGENCE?  Basic Questions)の中でAIについて次のように述べています。

What is artificial intelligence?(AIとは何なのか?)


知的な機械、特に、知的なコンピュータプログラムを作る科学と技術です、人の知能を理解するためにコンピュータを使うことと関係がありますが、自然界の生物が行っている知的手段だけに研究対象を限定することはありません。

It is the science and engineering of making intelligent machines, especially intelligent computer programs. It is related to the similar task of using computers to understand human intelligence, but AI does not have to confine itself to methods that are biologically observable.

AIと聞くと人間の行動をコンピューターで模倣するための技術と考えがちですが、実際はそれに限らないのがAIです。コンピューターでしかできない技術を高度に発展させ、それをビジネスの効率化に活用することもAIの研究分野の一つです。

基幹システムに関するお役立ち資料

基幹システムに関するお役立ち資料

よく「数年後か数十年後か、AIが営業の仕事を奪う」というフレーズを見聞きします。しかし営業の仕事がクリエイティブなものである以上、AIに職を奪われるような時代は到来しません。ただし、セールスマンのタイプによってはその仕事がAIに代替されてしまう可能性があります。

AIを活用した営業支援とは?

マイクロソフトが提供するクラウドERP/CRM である“Dynamics 365”ではAIとの統合を発表しており、徐々に同製品にAI機能が組み入れられつつあります。そして、非常に注目すべきサービスが“Dynamics 365 AI For Sales”であり、営業支援にてAIを活用する環境が整います。

ではAIを活用することで営業支援はどう変わるのか?

AI活用の初期段階では、AIが営業アシスタントとしてセールスパーソンの日常業務を支援することになるでしょう。たとえばDynamics 365で“活動報告ボット”を活用すると、営業業務は次のように変化します。

≪Before≫

  • CRMアプリで訪問予定を探す必要あり
  • どのフィールドに何を入力すべきか自ら選択が必要
  • セールスパーソン自ら文字入力が必要

≪After≫

  • Skypeのチャットスペースでボットと会話するだけ
  • ボットが進行してくれる会話に答えるだけ
  • 音声での入力が可能

ちなみにボットとは、人間が入力する自然言語を処理して適切な回答をする“チャットロボット”のことを指します。セールスパーソンが「今日の予定は?」という質問を投げかければ、活動報告ボットが「○○さんの本日の訪問予定は、××××です。」と回答してくれるわけです。

従来ならばCRMやSFAに登録されている訪問予定を検索することでその日の活動が決まっていたわけですが活動報告ボットと会話するだけでその日の予定を把握できます。しかも文字入力は必要なく、音声で質問すれば適切な回答が返ってきます。

もはや個々の営業に秘書がつくイメージですね。これだけでも、AIが営業に対して如何に大きなインパクトを与えるかが理解できます。

AI活用の第二段階と第三段階

上記のAI活用例はあくまで初期段階のことで、その先に第二段階と第三段階が待っています。

第二段階はAIが営業チームの行動を学習し、営業チーム全体の効率性の底上げを行います。

“ディープラーニング(深層学習)”という言葉を聞いたことがあるでしょうか?これはAIの核とも言うべき技術で、自ら学習し最適な答えを導き出すAIを指します。たとえば囲碁や将棋の世界トップ棋士を打ち負かしたAIは、勝ち方を誰に教わったわけでもなく、無数の対局から勝ちパターンを学習して成長したものです。これはパターン化が比較的容易な営業においても同様の結果が出るはずです。

SFAの中にAIが統合されれば、AIはセールスパーソンごとの活動を細かく分析します。どの顧客にどの頻度で訪問しているのか、それによって得られている業績は、顧客にどういった文面でメールを送信しているかなど、かなり広範囲なデータを分析します。

そうすることでどうなるのか?無数の活動データを取り込み分析を繰り返したAIは営業の勝ちパターンを学習し、各セールスパーソンに営業活動に関するアドバイスを出すようになります。

たとえば業績が低いセールスパーソンに対しては「この顧客は成約率が低いでしょう。訪問回数を減らして、新規開拓に注力しましょう」といったアドバイスを出したり、顧客に送信するメールの文面に対しても何らかのアドバイスを出したりします。業績が低いセールスパーソンの特徴としては、成約率が低い顧客に固執していたり、業務効率が悪いことが傾向としてあります。AIによってこうした特徴を改善すれば、営業チーム全体の底上げになりセールスパーソン同士の差が徐々に埋まっていきます。

第三段階に入ると、AIは営業の事務作業にまでその範囲を広げます。営業活動の7割以上は事務作業であり、直接的に利益を生み出すものではありません。残りの3割未満が顧客とのコミュニケーションを通じて利益につながるコア業務になります。そのため、AIによって事務作業を自動化する環境が整えば、セールスパーソンはコア業務により集中する環境を手にして、効率良く営業を行うことが可能です。

この段階まで来ると資料作成が得意であったり、ビジネスメール作成が早いといったスキルはやがて陳腐化していくかもしれません。セールスパーソンに求められるスキルはコア業務に特化したものに限定されていくでしょう。そうなるとAIによって職を奪われるというセールスマンも少なからず出現します。

AIを活用することで少ない営業人材で高い成績を上げることができるようになるため、セールスパーソンとして生き残るにはコア業務に特化したスキルを身に付けることが大切です。営業はクリエイティブな仕事ですから、クリエイティブな部分を磨くことが大切でしょう。

AIで営業支援を高度にしよう!

営業支援のみならずAIはかなり実用的な段階に突入しています。皆さんも気づかないところでAIに触れていることは多く、その利点を多大に享受しています。Dynamics 365でもAI統合によって営業支援がかなり高度化されます。AI活用にぜひ着目してみてください。

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