製造業ERP事例 3選

 2017.08.16  BizApp チャンネル編集部

近年、インダストリー4.0※1やスマート・ファクトリー※2といった、IoT(モノのインターネット)を活用した技術改革が進んでいます。工場内において無数のセンサーを取り付けることで、人手による手間を省略し、品質の高い製品を効率良く生産するための取り組みが各所で発足しています。

しかし、こうした技術改革を支えているのはIoTだけではありません。その陰には、常にERPの存在があります。

ERPは「統合基幹業務システム」といって、複数業務システムを統合し、データの一元管理をするためのシステムです。IoTによって工場を制御するために、このERPが広く活用されています。

さらに言えば、インダストリー4.0やスマート・ファクトリーのような技術改革に取り組んでいなくとも、ERPは重要な役割を果たしています。今回は、ERPの具体的な導入効果を知っていたたくだめに、3つの導入事例を紹介します。

各社が導入したERPは「Microsoft Dynamics 365」で、2016年11月にリリースされた新たなITソリューションです。

※1ドイツ政府が推進する製造業の高度化を目指す戦略的プロジェクト

※2工場内のあらゆる機械とインターネット環境を繋げることで、機械の稼働状況を詳細に把握・蓄積し、この情報を元に、工場全体の効率的な稼働を実現すること

事例1.株式会社アーレスティ

≪会社概要≫

株式会社アーレスティ (以下、アーレスティ) は、1943 年の設立 (1938 年創業) 以来、自動車部品を中心として、信頼あるダイカストメーカーとして成長。原材料の調達から金型生産、機械加工、技術開発に至る総合力の高さで、業界トップクラスの業績を誇っています。

≪同社が持っていた課題≫

・見積作成時には各専門部署に紙の資料を回覧し、毎回3~4週間をかけて作成していた

基幹システムに関するお役立ち資料

・営業戦略や工場の稼働計画に必要な情報を、多種多様なExcel ファイルから集計するため、多大な手間と時間がかかっていた

同社の、ダイカス営業部営業企画課長高橋朝之氏は、アーレスティの課題について次のように述べています。

「見積り時には、設計図面には載っていない情報が重要になることが多々あります。そうした情報は、キャリアのある営業マンには蓄積されていますが、経験の浅い若手の営業マンは身についていません。紙の書類を回覧しているために、そうした情報のほとんどが記録に残らず、社内で共有できていなかったのです。そのため、似たような案件でも営業マンによって精度や作成期間にばらつきが生じ、非効率な業務になっていました。」

迅速なグローバル化を目指すアーレスティにとって、こうした課題は致命的な問題でした。

アーレスティがこうした課題解決のために考えた一手が「埋もれていた非効率」を発見することです。そのためにクラウド化された営業支援(SFA)の導入を決断し、最終的に行き着いたのがDynamics 365でした。

導入から1年が経過し、以前はデータ集計のために3~4日かかっていた作業を排除し、瞬時にレポートを確認できる環境を構築しています。アーレスティでは、社内の非効率に着目し、ピンポイントでの改善を狙ったのが、成功の理由だと言えます。

事例2.サンドビック・コロマント

≪会社概要≫

サンドビック・コロマント(Sandvik Coromant)は、製造業界向けの加工工具やツーリングシステムの製造を専門とするグローバルエンジニアリング組織である、サンドビックグループの傘下企業です。

≪同社が持っていた課題≫

・数十年にわたって従業員の中で培われた業界知識をデジタル化することで、そのデータを分析し、顧客の製造プロセスに反映させ、現場の最適な効率化を図りたい

サンドビック・コロマントはMicrosfotと密接な協力を通じて、新しい予測分析製造ソリューションを開発しました。その基盤となったのが、Microsoft Dynamics 365、Microsoft Azure IoT Suite、Microsoft Cortana Intelligence Suiteといった、Microsoftのクラウドサービスです。

この予測分析製造ソリューションを開発したことで、工具レベルでのインテリジェンス組み込みに成功し、工具調整を最適化して、ワークフローの整備を実現しています。同製品によって、人がより定格な意思決定を下せるようになり、サンドビック・コロマントは強力なビジネスツールを手に入れたと言えるでしょう。

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事例3.ルノー・スポール・フォーミュラワン・チーム

≪会社概要≫

ルノー・スポール・フォーミュラワン・チームは、フランスに本社を構えるヨーロッパ最大(1977年当時)の自動車メーカー「ルノー」が運営する、ワークスチームです。1977年にF1への三選を開始し、シャシー・エンジンを自製するフルコンストラクターとしては通算35勝を記録しています。

≪同社が持っていた課題≫

・イノベーション競争で常に優位を狙うに、同様に驚異的なスピードでマシンの構成や新たな部品が供給される必要があった。

同チームのIS開発マネージャーであるマーク・エヴァレスト氏は、レーシングカーという超高性能な自動車製造に対し、次のように述べています。

「私たちが 1 年間に開発する車の台数は 2 台であり、数千という規模ではありません。ですが、設計とシミュレーション、試験と製造は、従来型の自動車メーカーよりも格段に速いスピードで進められます。」

しかし、レースの間隔が1~2週間ほどしかないF1の世界で、ルノー・スポール・フォーミュラワン・チームは、F1トップを目指すという最終目標を達成できるためのテクノロジーを求めていました。

そこでルノーでは2012年にMicrosofttとの連携を開始し、自社の老朽化するシステムを置き換え、手作業を自動化するために、Microsoft Dynamics 365を導入しました。その結果、チームのニーズを満たすシステム構築に成功し、作業効率化を実現しています。

さらにシステムをMicrosoft Power BIと連携することで、膨大な量のデータを、カスタマイズされたダッシュボードによって、対話型のリアルタイムなデータ呼び出しをも実現しています。

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まとめ

今や製造業にERPは欠かせない時代だと言われています。一つ一つの業務システムを統合することで、全体最適化による効果は大きく、よりスピーディに、より高品質な製造を支援します。日本のお家芸とも言われる製造業を、世界規模でトップを維持するためには、ERPによる製造支援が不可欠でしょう。非効率の排除、新たなシステム開発、リアルタイムなデータ可視化など、一つでも当てはまるニーズがあれば、ERP導入をぜひご検討ください。

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