CRMからCEMへ広がる新たな世界。カスタマーエクスペリエンスマネジメントとは?

 2017.04.21  BizApp チャンネル編集部

最近「カスタマーエクスペリエンス」や「CEM(カスタマーエクスペリエンスマネジメント)」といった言葉を、よく耳にするようになりました。実際に社内でも「CEMへの取り組みを強化しよう」という声が上がっている企業は多いのではないでしょうか? 

従来のような、商品やサービスの性能、デザイン、価格などに集中した「顧客満足度の向上」では競合他社と差別化を図ることは難しくなっています。「良い製品を低価格で」という時代は、既に終焉に向かっていると言ってもいいでしょう。 

ディズニーランドで販売している商品は、性能や価格のみを切り離して考えてみれば上回っている商品は星の数ほどあります。しかし、相場よりも遥かに高い価格で販売できるのは、素晴らしいカスタマーエクスペリエンスを提供しているからに他なりません。オリエンタルランドは国内屈指のCEM企業と言っても異論はないでしょう。

今回はこのCEMについて解説していきたいと思います。業界を問わず今後すべての企業にとって重要なビジネス概念なので、ぜひご一読ください。

NPS、顧客ロイヤリティ、そしてカスタマーエクスペリエンス

主題の解説に入る前に、CEMを理解する上で欠かせない要素について説明します。

NPS(ネットプロモータースコア)

NPSとは、自社商品やサービスを知人にすすめる可能性を0(まったくすすめない)から10(強くすすめる)までの11段階で顧客に評価してもらい、9点と10点の評価を付けた顧客の割合()から、6点以下を付けた顧客の割合()を差し引いて算出したものです。 

NPSを算出する理由は「より精度の高い評価を、より客観的に得るため」に行います。

例えば満足度調査において、アンケートで「満足しましたか?」という質問を投げかけた場合、特に不満がなければ「満足している」と答える顧客がほとんどです。 

一方「家族、友人、知人にすすめたいと思いますか?」と質問した場合、よりシビアな評価を得ることができます。これは、アンケートを受けている顧客に「他人にすすめるということは質を担保する責任がある」という心理が生じるためです。

つまりNPSを算出することで、自社商品やサービスに対する正確な評価を知ることができ、CEM取り組みへ活かすことができます。

顧客ロイヤリティ

基幹システムに関するお役立ち資料

顧客ロイヤリティとは継続的な商品の購入や、積極的な他人への推奨など、商品やサービスに対する愛着度を示す指標の一つです。顧客ロイヤリティを高めるということは、すなわち自社商品やサービスの利益率を高めるということでもあり、SCMの中核となる課題でもあります。

単に商品やサービスの質を向上するだけでなく、企業とのコミュニケーションの中で顧客が感じる価値についても焦点を当てなければなりません。 

カスタマーエクスペリエンス

カスタマーエクスペリエンスとは顧客ロイヤリティを高めるために、タッチポイントごとに企業が顧客へ提供する体験価値です。顧客は商品やサービスを利用した際、もしくはそれに至るまでの間に様々な体験を得ます。 

それらの体験を快適なものとすることで、顧客ロイヤリティを高めていけるというビジネス概念です。

ディズニーランドを再度例に挙げると、入園者は商品の購入に至るまでアトラクションやパレードで様々な体験を得ます。そして体験価値が高まった状態で商品を購入するので、相場の何倍もする商品に対しても高い価値を感じるのです。 

つまり自社商品やサービスを利用するに至るまでの体験価値を最大化すれば、価格競争などに頼らない、ブランド力の向上を実現することができます。

CEMへ取り組むためのステップ

ここまでの解説で、既に「CEMとは何か?」を理解している方は多いかと思います。CEMとは、NPSなどの評価指標を用いて商品やサービスを分析及び改善し、さらには商品やサービスを利用するに至るまでの体験価値を最大化することで、顧客ロイヤリティを高めてブランド力と利益率を高めていくための施策だと言えます。

では、具体的にCEMへ取り組みにはどうすればいいのかを紹介していきます。

顧客ロイヤリティを評価する指標を定義

顧客ロイヤリティを評価するための指標は様々ですが、代表的なのがNPSやリピート率が挙げられます。NPSが高いほど自社商品やサービスに対するファンが多く、顧客ロイヤリティが高いと言えます。

同様にリピート率が高いほど、顧客ロイヤリティが高いため指標として用いることが可能です。

顧客ロイヤリティから生じる売上効果を可視化

顧客ロイヤリティが高まったことに比例して「売上効果が生じた」という結果は、長期的にCEMへ取り組む上で非常に重要です。施策から生じる売上をデータとして可視化する環境が必要になります。 

特定の領域でカスタマーエクスペリエンスの向上を実践

いきない大々的にCEMへ取り組むのは失敗の原因です。まずは特定のごく小さな領域において、カスタマーエクスペリエンスを向上する施策を展開し、効果を証明しましょう。CEMはここから徐々に拡大していきます。 

上層部がCEMの取り組みにコミット

上訴部がCEMにコミットすることで、組織全体の本気度を示すことができます。

部門を横断して「CEMチーム」を設置

CEMはマーケティング部門や営業部門など特定の部門のみが取り組むのではなく、組織全体で取り組む必要のある課題です。従って、部門を横断してCEMチームを設置し、部門間の連携を強めましょう。

組織全体がCEMの本質を理解

次に組織全体がCEM取り組みの意義や目的を理解し、全員がカスタマーエクスペリエンス向上のイメージを共有する必要があります。 

CEM取り組みに向け組織のモチベーション向上

組織全体のモチベーションを向上させることは、CEMを成功させる上で非常に重要なプロセスです。上層部がコミットすることで組織全体の気が引き締まるという効果がありますが、さらに有効的な施策案を出した社員を評価するといった、モチベーション向上に繋がる明確なイベントなどを設けましょう。

CEMを支援するソリューションやプロセスを整理

CEMを実現するためには組織全体の連携と、さらにはシステム面での連携も重要となります。つまり、営業部門や経理部門など各部門に点在していたデータを一元的に管理できるような環境が必要です。

そのためにも、ERP(エンタープライズリソースプランニング)といった統合ソリューションを検討していきましょう。

ロイヤリティ指標の測定基盤を整備

また、CRMの導入などで顧客ロイヤリティ指標の測定基盤を整備することも大切です。

CEM取り組みを組織全体に定着

CEM取り組みが安定したきたら、その他の事業やグループ会社など、さらに全体的に定着させていきます。

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まとめ

CEM取り組みの簡単なステップについて紹介しましたが、なかなか簡単なものではないということが理解いただけたかと思います。ただし、CEM支援ソリューションやCRMなどに関しては難しく考える必要はありません。

Microsoftが提供する「Microsoft Dynamics 365」のように、ERPCRMを統合的に提供するクラウドサービスも存在します。

後は評価指標の定義や組織全体での理解を深めるなど、組織的な課題に注力することでCEMを実現させることができます。自社ブランド力や利益率向上のためのCEMへ積極的に取り組んでいきましょう。

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