財務ソリューションDynamics 365 Financeとは?

 2021.11.03  BizApp チャンネル編集部

近年、Microsoft社製の業務システム「Dynamics 365」の機能が細分化され、財務領域だけを「Dynamics 365 Finance」として独立に利用できるようになったのはご存知でしょうか。そこで本記事では、この財務ソリューション「Dynamics 365 Finance」の概要や機能をご紹介します。

財務ソリューションDynamics 365 Financeとは?

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Dynamics 365 Financeとは

2021年にMicrosoft社製の業務プラットフォーム「Microsoft Dynamics 365(for Finance and Operations)」は、特定の業務機能に特化したアプリケーションに発展しました。それに伴い、現在では財務分野に特化した「Dynamics 365 Finance」をはじめ、さまざまな業務領域に最適化されたアプリケーションが独立に提供されるようになっています。そこで以下ではまずDynamics 365の製品構成が現状どうなっているのかをご紹介し、そこにおけるDynamics 365 Financeの位置づけを確認します。

Microsoft Dynamics 365の製品構成

先述のように現在Microsoft Dynamics 365のアプリケーションは細分化されています。Dynamics 365の構成は頻繁に再構成されますが、本記事の執筆時点では以下のような製品構成になっています。ユーザーはこの中から自社が主に利用するサービスをピンポイントで選び出せばよいので、使わない機能のために無駄なコストを消費することを避けられます。

  • Customer Data Platform(顧客データプラットフォーム)
    顧客データの管理に特化したアプリケーションです。最新のAIを活用することで、高度な顧客分析をすることもできます。
  • Sales(営業)
    営業支援に特化したアプリケーションです。営業プロセスを自動化したり、営業データをどこでも便利に利用・共有できるようにすることで、営業活動の生産性を高めます。
  • Service(サービス)
    カスタマーサービスをサポートするアプリケーションです。インサイトを活用することでオペレーターの負担を減らしたり、セルフサービスポータルを導入してお客様の問題解決を手助けしたりできます。
  • Marketing(マーケティング)
    マーケティング業務に特化したアプリケーションです。AI分析によって顧客体験をパーソナライズし、マルチチャネルでリアルタイムに顧客ロイヤリティを高められます。
  • Commerce(商取引)
    商取引を支援するアプリケーションです。デジタルコマースの構築支援や実店舗の顧客データの効率管理などを通して、オンライン・オフライン問わず、一貫した購入体験をお客様に提供することを可能にします。
  • Supply Chain(サプライチェーン)
    サプライチェーン全体の効率的管理を可能にするアプリケーションです。在庫と物流を最適化することで、コストを最適化しつつスムーズにお客様に商品を届けられます。
  • HR(人事)
    人事部門の業務に特化したアプリケーションです。従業員データを効率的に管理し、人事プログラムを最適化したり、組織の俊敏性を高めたりできます。
  • Finance(財務)
    財務管理に特化したアプリケーションです。AIを活用したインサイトによって財務状況の透明性を高め、収益を最大化するための意思決定を財務面から強力に支援します。
  • Project Management(プロジェクト管理)
    プロジェクトの成功を促進するためのアプリケーションです。取引管理やスケジュール管理、経費管理など、プロジェクトの成功や収益性の拡大に必要な業務を効率化できます。
  • Small and medium business(中小企業)
    中小企業が導入するのに最適なアプリケーションです。用途に応じた複数のプランが提供されており、営業、サービス、財務など各業務の連携性を高めることができます。

財務機能だけで利用可能に

先にリストアップしたように、Dynamics 365(Finance and Operation)の機能は細分化され、特定の分野ごとに個別に契約することが可能になりました。財務分野で活用したい場合は「Dynamics 365 Finance」が該当するサービスです。なお、Dynamics 365アプリケーションを複数の種類利用する場合、対象になる2つめ以降のアプリケーションの利用料金は割引価格で提供されます。それゆえ、財務関係以外の従業員を割安で「Dynamics 365 Finance」にアクセスさせることも可能です。また、中小企業であれば「Small and medium business」のプランのひとつ「Business Central」でも財務機能を利用できます。

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Dynamics 365 Finance(財務)がカバーする機能

Dynamics 365 Finance は財務に特化したソリューションとして、企業の財務管理業務を支える数々の機能を搭載しています。Dynamics 365 Financeがカバーする財務機能は以下の通りです。

  • 買掛金勘定
    仕入先請求書の入力・登録処理や、請求書の確認および承認をすることができます。 特定の基準を満たす請求書は自動的に承認されるように設定することも可能なので、請求書処理の自動化・効率化を進められます。
  • 売掛金勘定
    顧客請求書や入金される支払いを追跡するために役立つ機能です。販売注文や梱包明細に基づいて顧客請求書を作成し、現金や小切手、電子決済など複数の方法で支払いを受け取れます。
  • 資産リース
    リースされた資産の財務処理を管理、追跡、自動化するための機能です。リースの初期認識からはじめ、月次仕訳入力、リースの減損、終了まで、リースのライフサイクル全体の仕訳入力をサポートします。
  • 予算作成
    予算作成機能ではクライアントやExcelを使用して、「要員予算」「固定資産予算」「プロジェクト予算」「需要予測」などの作成を行えます。
  • 現金および銀行管理
    現金および銀行管理機能では、法人の銀行口座や、その銀行口座と関連した財務証書を管理できます。口座取引明細書を調整したり、標準レポートに銀行データを反映したりすることも可能です。
  • 原価会計
    原価会計機能では間接費を算出したり、原価会計元帳の一般会計データソースを管理したりすることができます。
  • 経費管理
    経費管理機能では、従業員が業務のために負担した経費を統合的に管理できるワークフローを作成できます。 経費方針を設定し、出張費などの精算を自動化することも可能です。
  • 固定資産
    建物、車両、土地、設備など、企業が持つ重要な固定資産の管理を行えます。ここには減価償却などの処理も含まれます。
  • Finance Insights
    Finance insights はAIの高度な機械学習モデルに基づいた財務分析機能です。ここまでリストアップしてきた各種の財務情報をAIに学習させることで、将来の自社のキャッシュフローや、未払債権の受取時期を予測したり、データに基づいた正確な予算案を生成したりできます。こうした機能はデータに基づいたビジネス戦略の実施に寄与します。
  • 一般会計と財務諸表
    一般会計や財務諸表の作成、管理、展開、表示をする機能です。効率的にさまざまな種類のレポートをデザインすることで、効率的に財務報告書の作成が行えます。
  • プロジェクト管理と会計
    プロジェクト管理および会計機能では、サービスの提供や製品の製造など、プロジェクトの達成のために必要なリソースの管理や、売上などの財務結果の生成を行えます。
  • 公的機関
    公的機関機能は、予算編成、購買、買掛金勘定や売掛金勘定など、公的部門と民間部門の両方に共通する業務プロセスを有効化できます。

Dynamics 365 Finance(財務)を導入するメリット

さまざまな財務業務をカバーするDynamics 365 Financeを導入することで、企業は次のようなメリットを受け取れます。

煩雑な財務関係業務の効率化

上記でリストアップしたDynamics 365 Financeの機能の多様さは、財務関係の業務・事務の煩雑さの裏返しでもあります。Dynamics 365 Financeを導入することで、アプリケーションの連携や自動化を進め、財務業務を大幅に効率化できます。

迅速で正確な財務情報の把握

Dynamics 365 Financeは、財務状況の統計や帳簿などの迅速な作成を可能にします。こうしたデータをAIによる高度な未来予測と組み合わせることで、正確な財務データに基づいた経営判断を行えます。

グローバルな財務業務への対応

Dynamics 365は拡張性が高く、グローバルな財務業務への対応も容易に行えます。事業を海外展開する上で、財務関係の法や慣習の違いは大きな障害になりますが、Dynamics 365ならば現地の法や慣習に簡単に準拠した財務管理を行えます。

まとめ

本記事で紹介したように、Microsoft Dynamics 365は特定の業務に特化したアプリケーションを個別に利用することが可能になりました。これによってユーザーは自社に必要なアプリケーションだけをライセンス取得し、自社に合わせた最小の費用でDynamics 365を利用できます。本記事で紹介したようにDynamics 365は財務関係だけでなく、多種多様な業務に特化したアプリケーションを提供しています。自社の業務にどのような機能が必要か考慮の上、ぜひ導入をご検討ください。

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