ERPの最新トレンド、ERPでIoTを活用すると何が変わるのか?

 2017.05.17  BizApp チャンネル編集部

統合的な基幹システムを導入し、経営視点でのデータ活用を促進するERP(エンタープライズリソースプランニング)。あらゆるモノにセンサーが内蔵されインターネットに接続されることで、ビジネスや生活の利便性を高めるIoT(インターネットオブシングス)。

2つのトレンドが融合することで起こるのは、今まで誰も見たことのない破壊的イノベーションです。 

しかし、IoTをERPに活用するというイメージが具体的に浮かぶ方は少ないかと思います。

国内のIoT市場では特定の危機にセンサーを内蔵し、生活の利便性をほんの高めるといったものばかりだからです。

一方欧米諸国ではIoTをERPに取り入れるという姿勢が活発化しています。Microsoftをはじめ海外の大手ERPベンダーでは、IoTを活用することでERPに新たなビジネス価値を生んでいるのです。

国内でこうした動きが少ないのは、まだ国産ERPとして先進的なサービスを提供している製品が少ないためなのかもしれません。

そこで今回は、ERPに対するIoT活用で何が変わるのか、近未来のIT事情を紹介していきたいと思います。

ERPに対するIoT活用の具体例

IoTをERPに活用するという取り組みで最も代表的なのものが、ドイツ政府が製造業のイノベーション事業として主導している「Industry(インダストリー)4.0:第四次産業革命」です。その目的は「スマートファクトリー」です。

18世紀の蒸気機関による工場の機械化が第一次産業革命、19世紀から始まった電力供給による大量生産が第二次産業革命、そして20世紀のコンピュータ制御による自動化が第三次産業革命として、インダストリー4.0はこれらの産業革命に匹敵するイノベーションを起こす事業として注目されています。

シンプルに言えば、工場内の各工程にセンサーを設置し、生産状況をデータで管理することで生産プロセスを大半をコンピュータで制御します。つまり、センサーが生産部品の不足を察知するとメインコンピュータでデータを処理し、自動的に部品供給を行うといったようなものです。

基幹システムに関するお役立ち資料

実はIoTの本質は、一般消費者が持つ機器にセンサーを内蔵することではなく、膨大な数のセンサーを至る所に設置することで、ビジネスプロセスを自動化していくことにあります。

米調査会社などが2020年までにIoTデバイスは世界で数百億台に増えるといった市場予測を行っていることで、どちらかというと一般消費者を対象としたIoTデバイスに意識が向きがちですね。

IoT活用でERPが変わるポイント

IoT活用でERPが変わるポイントは多く、さらには破壊的な革新を巻き起こす場合もあります。ここでは下記3つのポイントについて解説しましょう。

生産技術の自動化が進み人手が必要なくなる

よくAI(人工知能)技術が進歩することで、現在人間が行っているビジネスプロセスの大半が自動化されると言われています。CPUの性能が18ヵ月ごとに2倍になるというムーアの法則に従って、2045年にはAIが全人類の知能を超えるという「2045年問題」もあり、自身の仕事が無くなるのではないかと心配している方も多いでしょう。

しかし、それはAIの進歩を待たずともそう遠くない未来に起こりうる事象です。IoTが向上やビジネスのあらゆる場面でデータを収集することで、現場作業員が必要なくなるという予測がされています。

完全に必要なくなるというよりは、システム保全の大半をIoTとERPが行うようになるため、大幅な人員削減が行われるということです。企業にとっては、人件費を大幅に削減できるのでかなりのメリットがあるかと思います。

また、システム保全での人員削減を行った分、他部署にリソースを分散させることができ、人材の有効的な活用が行えるようになります。

オペレーションという新たな雇用が生まれる

労働者としては自身の仕事が無くなるという懸念点が生まれますが、それと同時にオペレーションという新たな雇用が生まれるのも確かです。IoTをERPに活用したとしても、すべてが完全に自動化されるわけではありません。

設置したセンサーが誤作動を起こしたり故障することもあれば、IoTから得たデータを処理するためのオペレーションも必要です。つまりIoTによってビジネスプロセスが完全に自動化される未来は、まだまだ遠いということになります。

 むしろ、ビジネスプロセスが完全に自動化された未来にも新たな雇用が生まれる可能性は十分にあり得るので、常に市場動向にアンテナを張り自身のスキルを向上したり技術を身に付けることが重要になるでしょう。

経営戦略に注力できる

企業にとって経営戦略に注力することは、競合他社との競争に勝ち抜くため非常に重要な要素です。しかし現実問題として、経営戦略に十分な時間を割いている企業は少ないと思います。

組織の至るところで発生する課題に追われ、将来的な戦略を十分に練れていないというケースが珍しくありません。特に、今後IT戦略はすべての企業にとって最重要課題として浮上してくるでしょう。

ERPにIoTを活用することでビジネスプロセスが自動化されるので、情報システムなどIT戦略に重要な人材を経営戦略に巻き込むことが可能となります。

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IoTを活用できるERP選び

ドイツ政府のようなインダストリー4.0といった大規模なIoT活用はできなくとも、ビジネスの一部でIoTを活用して業務最適化を行うということは可能です。国内でも大手企業を中心にそうした取り組みが始まっています。

ただし、どのERPを導入してもIoT活用ができるというわけではありません。ERPでIoTを活用するためには、IoT活用に対応したERPを選ぶことが重要です。

第一にIoT活用に積極的な取り組みを行っているERPベンダーを選ぶことです。現在そのERPベンダーはMicrosoftやSAPなど非常に限定されているので、選定はそう難しくないでしょう。

次にクラウドサービスとして提供されているERPを選ぶこと。Dynamics 365のように統合的なシステム環境をクラウドとして提供していれば、IoT活用によるデータの増大にも柔軟に対応することができます。また、必要に応じて新たなモジュールを追加することも容易です。

最後に、BI(ビジネスインテリジェンス)ツールとのシームレスな連携が取れるERPを選びましょう。IoTから生成されるデータは企業の重要な情報資産です。これをBIツールに取り込み分析することで、まったく新たなビジネス的知見を見出せるようになります。

ただし、ERPにおけるIoT活用がかなり限定的だった場合、取り組み自体が効果を持たない可能性もあるので、まずは自社でIoT活用へ取り組む効果を把握してください。

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まとめ

いかがでしょうか?IoT活用によるERPの未来は果たして明るいのか、あるいは単なるトレンドで終わるのか、海外ERPベンダーを中心にその取り組みが注目されています。インダストリー4.0もまだまだ実用段階ではなく、今後如何にIoT技術が進歩していくかが大きな鍵になるでしょう。

皆さんもERPとIoT市場にぜひ注目し、日々の情報を追いつつ自社活用への可能性を探っていきましょう。

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