企業リスクにおける4つの対策

 2020.02.12  BizApp チャンネル編集部

企業経営に「リスクマネジメントが欠かせない」ことは理解している方も多いでしょう。しかし、具体的にリスクを管理するためにはどういった対策があるのでしょうか?リスクマネジメントが苦手な企業は、将来的に発生し得る問題・課題に対する解決策を用意できず、常に後手に回ることで経営が窮地に立たされることも少なくありません。本記事では企業リスクにおける4つの対策を紹介しますので、これからリスクマネジメントを実践したいという方はぜひ参考にしてください。

企業リスクにおける4つの対策

そもそも「リスク」とは?

適切なリスクマネジメントを実践するためには、まず「リスク」の定義について知ることが大切です。リスクは一般的に「危険」や「損失」と捉えられている言葉ですが、実際にはどのような意味があるのでしょうか。

リスクという言葉をgoo国語辞書で調べると「危険の生じる可能性。危険度。また、結果を予測できる度合い。予想通りにいかない可能性。」が意味として表示されます。つまりリスクとは、「現時点ではまだ起きていないものの、将来的に起こる可能性のある危険」となります。

引用:goo国語辞書『リスク【risk】の意味』

間違ってはいけないのは、「課題」との混同です。リスクと課題を同じような意味として捉えている人も少なくありません。しかし、課題とは「顕在化している解決すべき問題」という意味があるので、リスクとは異なるものです。以下に、リスクと課題の違いを簡単に説明します。

今日の夕食にカレーを作りたいが豚肉が無い

⇒現時点で判明している事象で、解決が必要なことなのが課題

カレーを美味しく作れないかもしれない

⇒まだ起きてはいないが、今後起こるかもしれない問題なのでリスク

リスクと課題の違いはもう1つあります。それは、「課題は解決が必要であり」「リスクは回避が可能」だということです。顕在化した問題である課題を回避することはできません。解決策を練り、実行した問題を解消するしかないのです。一方、リスクは将来的に起こる可能性のある危険や問題なので、回避策を練ることで顕在化を防ぐことができます。

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企業にはどんなリスクがある?

リスクという言葉が何を意味しているかを理解しても、具体的に企業にはどのようなリスクがあるのかまでは把握できません。リスクマネジメントを徹底するためにも、企業リスクについて整理してみましょう。

経営戦略にかかわるリスク

企業が持続的にビジネスを展開していくために、さまざまな経営戦略が立てられます。事業投資、設備投資、技術投資、販売促進、M&A、採用活動などその種類は多岐に渡ります。そしていずれの経営戦略においても必ずリスクが存在します。

たとえば単純なリスクでいえば、企業が製造販売している商品が売れないかもしれません。そうすれば、利益が確保できず負債の支払いが滞り、最終的には倒産に至るリスクがあります。商品が順調に売れているとしても、取引先が支払代金を踏み倒して利益が確保できず、同じように倒産に至るリスクはあります。

経営戦略の一環として行われる採用活動にもリスクはあります。就職希望者が現れないかもしれませんし、当方が望む人材が集まらないかもしれません。このように、経営戦略にかかわるリスクは幅広く、それらをすべて管理することが大切です。

事故・災害にかかわるリスク

製造業ならば生産活動中、建設業なら建設中に人身事故が起こるリスクがあります。このリスクは日常的に発生しているため、製造業や建設業では安全第一でビジネスを展開するところがほとんどです。また、人身事故というリスクが顕在化することで企業の信用問題にかかわるという二次リスクもあるため、リスクが新たなリスクを呼ぶケースがあります。

非製造業でも油断できません。交通事故などのリスクは必ずありますし、自然災害起きれば事業が決定的なダメージを受ける可能性だってあります。特に日本においては災害リスクが重視されているので、適切なリスクマネジメントが欠かせません。

セキュリティにかかわるリスク

セキュリティにかかわるリスクのうち、最も警戒しなければいけないのは情報漏えいです。昨今ではサイバー攻撃や内部要因による情報漏えい事件が多発しており、企業は大きな損失を被ったり、社会的に信用を失ったりしています。

数年前までセキュリティリスクは大企業に集中しているものと考えらえていましたが、最近では中小企業の情報漏えいも目立ち、サイバー攻撃の無差別化が進んでいます。

コンプライアンスにかかわるリスク

コンプライアンスとは「法令遵守」という意味で、企業やそれに属する従業員が経営に関する法令や、社会的倫理、組織ルールを遵守して秩序を保つことをいいます。このコンプライアンスにかかわるリスクは、一般的なのが粉飾決算です。企業にはその利害関係者となる株主や投資家、銀行などに経営状況を定期的に報告する義務がありますが、この義務をまっとうせずに偽った情報を開示することなどがコンプライアンスリスクにあたります。

また、従業員の社会的倫理に反する行動などで企業がバッシングを受けるのもコンプライアンスリスクの一種です。

以上のように、企業リスクは多岐に渡り、これらすべてのリスクを正確に把握した上で対策を立てる必要があります。

企業リスクを回避する4つの対策

それでは、具体的な企業リスクへの4つの対策を紹介します。それは、「予防」「軽減」「移転」「容認」という4つの対策です。

1. 「予防」

最初に検討すべき対策は、リスクの発生確率を低減させる「予防」です。たとえば、自動車運転初心者は事故を起こす可能性が高いため、運転講習を受けさせて運転技術と危機回避能力を向上させ、事故リスクを「予防」するという対策が立てられます。

2. 「軽減」

いくら「予防」しても、リスクが顕在化することはあります。その際に重要なのが「軽減」対策です。先ほどの例に当てはめると、万が一事故が起きたときの被害を最小限に抑えるために、後部座席でもシートベルトを着用したり、ABS(アンチロック・ブレーク・システム)を搭載している自動車を選択したりといった対策を指します。

3. 「移転」

交通事故が起こると、ドライバーや同乗者の身体に大きな影響が出ますし、治療費や車両の修理費などの費用もかかります。こうした負担をすべて負うことは難しいため、自動車保険に加入して一部のリスクを「移転」します。

4. 「容認」

リスクが顕在化する確率や、顕在化した際の影響が極めて小さい場合はリスクそのものを「容認」するのも有効的です。たとえば、自動車運転初心者は運転に慎重なため移動時間が遅くなる傾向にありますが、身体的影響は経済的影響もないですし、信号が至る所に設置されている日本では運転技術に差があったとしても大幅な移動時間の差は生まれません。従って、移動時間が遅くなるというリスクは「容認」できます。

リスクマネジメントの第一歩は、企業リスクを洗い出し、1つ1つのリスクに対してこれら4つの対策を当てはめて考えることです。リスクごとに対策内容を変えることで、効率的かつコストを抑えたリスクマネジメントが実施できます。ぜひ、実践してみてください。

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