グローバルビジネスを推進するために必要なIT戦略とERP

 2017.07.19  BizApp チャンネル編集部

大企業はもとより中小企業の海外進出が相次ぐ中、それを支えるIT戦略の重要性が増しています。現地法人との情報共有やコンプライアンス強化を急務とし、多くの企業がITソリューションの導入による共有環境を整えているのです。その中心となっているのがERP(Enterprise Resource Plannnig)です。

ERPは会計システム、生産管理、受発注管理、営業システムなど複数の業務システムを統合し、連携の取れたシステム環境を整えます。現地法人にもこのERPを導入することで、効率良く情報収集を行い、グループ全体を俯瞰した上での経営判断を下していきます。

しかし、ERPの導入がグローバルビジネス推進において最善の策なのでしょうか?今回はこの点をはっきりとさせていきたいと思います。

グローバルビジネスの課題

大企業だけでなく中小企業のグローバルビジネスも盛んな現在ですが、すべての企業が円滑な海外展開に成功しているかというと、そうではありません。中には展開後も苦戦を強いられている企業もあります。

グローバルビジネスを展開するにあたって、日本企業が持つ課題とは何でしょうか

現地の商習慣への順応

同じボードゲームでも、将棋とチェスとではルールが異なります。類似した部分も多くあります。しかし、決定的な部分で異なるルールを持っているのです。盤上が変わればルールが変わるように、国が変われば商習慣も変わります。

にも関わらず、日本企業の多くが日本独自に商習慣を適用させようと必死になっています。移民が少なく、島国である日本で育った企業は変化を嫌う性質にあるので、必然と言えば必然でしょう。しかし、それでは海外展開は失敗に可能性は高くなります。

日本企業と現地の商習慣のギャップを把握した上で、それに順応するための準備と心構えが必要です。

現地法人独自のIT技術

法人設立前にIT投資を行ったり、現地法人を設立して間もなくすると、IT技術への投資が増えていきます。

通常ならば日本企業で導入しているIT技術をそのまま適用したいところです。しかし、「それでは自国の商習慣に適用できない」と現地法人の担当者は必ずと言って良いほど言います。結果として現地ソフトウェアベンダーのIT技術を取り入れることが少なくありません。

基幹システムに関するお役立ち資料

こうした背景には「海外製品など使いたくない」という現地担当者の思想が隠れている場合も多く、しかしそれを見極めることは至極困難です。「あまりトラブルにもなりたくない」という日本企業の考えもあり、その条件を多くの場合飲んでしまいます。

その結果、拠点ごとに情報が属人化・サイロ化され、日本企業はグローバルレベルでの情報収集のために、非常に多くの時間が費やされてしまいます。

例えば経営情報が欲しい場合に、Microsoft Excelで資料をまとめて月一回送付するなどのオペレーションをしていたります。これではスピードの早い市場変化には到底追いつけないでしょう。

短期間かつ無駄のない海外展開

海外展開というのはそれだけでコストがかかるもので、展開が長期化すればするほど、そのコストが肥大化していきます。本来ならばじっくりと時間をかけて展開してきたいところですが、スピードもやはり大切です。

そこで多くの企業がM&Aによって現地企業を吸収し、海外展開を試みますが、現地商習慣への順応やIT技術の問題は無くなりません。

各国の法規制や会計制度への対応

また、当然ながら言語や通貨、法規制や会計制度、税制は各国によって異なるので、それに対応してIT基盤を整えることも重要です。

複数通貨による決算処理

海外展開によって複雑になる業務の一つが決算処理です。常に変動する為替レートを確認しながらになりますし、為替レートが少し変化しただけでも業績が大きく変化します。つまり為替レートの変動をリアルタイムに追って、正しい情報で決算処理を行うための環境が必要です。

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グローバルビジネスに必要なIT戦略

上記のように、グローバルビジネスには多くの課題が付きまといます。いずれの課題も重大なものばかりで、これらを解決しない限りは、グローバルビジネスを成功させることはできません。そこで、2つのIT戦略が必要になってきます。

海外拠点を含めた経営舵切りのための統合管理

一つ目は海外拠点を含め、グループ全体の情報を統合管理するための環境です。日本企業と現地法人、これらの組織において同じシステム環境を整えていれば、ネットワークを通じて情報共有が加速します。日本企業が現地法人の経営情報を瞬時に手に入れることができ、かつ現地法人は日本企業のために手間と時間をかけて情報整理を行う必要があります。

こうした環境を整えることができるのが、クラウドERPです。会計システムや受発注管理、営業システムなど複数の業務システムを包括して提供するERPを、クラウドで利用することによって現地法人との情報共有環境を整えます。

また、場合によっては現地にIT担当者を雇用する必要も無くなります。インフラの調達やネットワークの構築なども必要なく、インターネットを介して各拠点が繋がるので、導入も短期間かつ低コストに行えます。

今後グローバルビジネスを展開する企業にとって、ERPの導入検討は必須と言ってもいいでしょう。

2層ERPでスムーズな情報共有

グローバルビジネスの展開に有効なクラウドERPですが、すでに日本法人でERPを導入している場合には、一般的には現在使っているERPを海外まで拡張して使う方法が考えられます。

しかし、多くの場合、自社ERPはオンプレミス環境で構築されていたり、拡張して利用するために多大な労力とコストが発生するという課題があります。

そこで対応策として浮上するのが“2層ERP”という考え方です。2層ERPとはすでに導入されているERP、あるいは構築された統合環境をコアERPとして、その上で新たなクラウドERPを導入するという手法です。自社のERPと現地で利用するクラウドERPを統合することにより経営管理を行うのです。

既存のERP環境を一度崩して新たなクラウドERPを導入するよりも、既存環境に上乗せしてクラウドERPを導入する方が、コストメリットも高く情報共有環境を迅速に整えることができます。2層ERPの概念は徐々に浸透していて、大企業を中心に各拠点でのクラウドERP導入が進んでいます。

情報共有がスムーズに進まないことでの管理コストやコンプライアンス違反の方が、企業にとってダメージが大きいことを考慮すると現地法人にまずはクラウドERPを導入するということが最善策かもしれません。

グローバルビジネスを成功させるためにIT戦略は欠かせません。

特に情報共有スピードとコンプライアンス確保が重要となっている企業にとってはクラウドERPの導入がグローバルビジネスの命運を変えると言っても過言ではないでしょう。

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クラウドERPでスピード感のある海外展開を

グローバルビジネスを成功させるための要素として重要な情報共有とスピード。如何に迅速に海外展開を成し、いかにスムーズな情報共有環境を整えるかが重要です。こうした点を考慮したとき、グローバルビジネスに最もマッチする環境がクラウドERPです。

特に海外製品のクラウドEPRは他言語や他通貨、各国の法規制や会計制度にも対応しているので、情報共有だけでなく業務全体を効率良く進めていくことができます。

日本企業のIT技術を無理やり適用してもフィットしないのは明らかですし、現地IT技術を適用してしまうと情報共有環境が整いません。こうした問題を解決するためにも、グローバルビジネスを展開する企業は、クラウドERPを積極的に検討していきましょう。

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