SFA/CRMを現場が使える仕組みにする方法とは

 2020.08.25  BizApp チャンネル編集部

昨今、日本企業の中でも「営業プロセスの効率化」に着目する企業が増え、海外企業のように営業に専門性や効率性を強く求めるケースもあります。その背景にあるのが「労働人口減少」等の社会問題、「働き方改革関連法案への準拠」のように業務改革の必要性に迫られていることです。また、昨今の新型コロナウイルスの影響もあるでしょう。

日本の営業はかねてより「効率が悪い」や「人海戦術に頼り過ぎている」、「個々の力に依存している」と批判されることもしばしばあります。

これらの諸問題を解決する端緒として注目されているのが「SFA/CRM」です。SFAは「Sales Force Automation:セールス・フォース・オートメーション」、いわゆる営業プロセスを効率化するための支援ツールです。一方、CRMは「Customer Relationship Management:カスタマー・リレーションシップ・マネジメント」、顧客との関係性の維持・良好化により顧客満足度アップやLTV(顧客生涯価値)の向上を目指します。

SFA/CRMを現場が使える仕組みにする方法とは

現場に使われるSFA/CRM

SFA/CRMには大きく分けて3つの業務分野(下図参照)があり、「どの業務を強化するか?」によって導入すべきシステムが異なります。

図1-2

SFA/CRM導入を目指す企業の大半が、「営業力強化」「営業プロセス効率化」を目的としています。営業は企業の前線部隊であり、収益性や顧客満足度の向上に直接つながるものとして考えていることから営業におけるSFA/CRM導入・活用率が高くなっています。

SFA/CRMを導入することで顧客情報の集約・共有・活用によって様々な効果が期待されているものの、現実として「営業現場に定着しない・活用されない」といった問題も多々発生しています。ERP(Enterprise Resource Planning:エンタープライズ・リソース・プランニング)などの基幹系システムとは異なり、SFA/CRMは顧客データが起点となって機能します。

つまり営業担当者のデータ入力ありきのシステムなので、「定着しない・活用されない」というのはSFA/CRMにとって死活問題に等しいのです。

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SFA/CRMはなぜ定着しないのか?

SFA/CRMは本来、営業の業務プロセスを改善し、顧客情報を積み上げることで効率的な活動を助け、成約数の向上につなげるシステムです。では、そのSFA/CRMがなぜ現場に定着しないのでしょうか?

最大の理由は、見込み客の発掘や商談、既存顧客とのコミュニケーションに加えて事務処理や提案資料の作成など、ただでさえ多忙な営業担当者が新しいシステムの導入による負担増加を拒否しているからです。言い換えれば、SFA/CRMによる利点が営業担当者に理解されていないのです。

特に会社の業績が安定していて、営業担当者自身も十分に売り上げを立てているという自負がある環境においてはことさらSFA/CRMの導入に対して懐疑的な意見がよく発せられます。

細かい理由としては、営業担当者が個人的に管理している顧客情報を組織的に共有したくないという意見もあります。こうした営業の本音を踏まえて、SFA/CRMを現場に定着させるには次の3点を意識することが重要です。

  1. 社内コンセンサス形成
  2. 導入目的を明瞭に、さらに関係者間での共有
  3. SFA/CRM定着に向けた日常業務への取り組み

1.社内コンセンサス形成

まず押さえるべきポイントは、SFA/CRM導入を主導する事務局による「社内コンセンサス形成」です。コンセンサスとは「合意」を意味し、経営層やマネージャー層、営業担当者など立場や役割によって異なる考え方を持つ人々の利害を一致させ、大多数の合意のもとでSFA/CRM導入に移ることです。

SFA/CRM導入では業務プロセスの変更が求められるケースも多く、合意形成の中心を担う事務局はすべての関係者に影響を与えます。そのため、SFA/CRMプロジェクトとして組織化し、経営層によるトップダウンと現場キーパーソンの参画により、SFA/CRM導入における課題を現実的にクリアしていける体制を整えることが大切です。

特に重要なのは現場のキーマンの存在です。前述のようにSFA/CRM導入に抵抗を示す営業担当者が多いため、強制力を発揮してデータの入力と蓄積を促し、いち早くSFA/CRMを機能させる必要があります。そのために営業部門のキーマンにSFA/CRMプロジェクトの検討段階から参画してもらい、現場の声を反映するだけでなく導入後の先導役を営業部門内に作ることを目指します。

2.導入目的を明瞭に、さらに関係者間での共有

SFA/CRMの導入目的とそれに期待する効果は、早期の段階で明瞭にしておくことが重要です。その上で事務局と経営層・マネージャー層・営業担当者が情報を共有し、共通認識のもとでSFA/CRMプロジェクトを推進していきます。このポイントで大切なことは、「シンプルで成果がはっきりと目に見えるもの」に指標を絞り込み、最初から100点を狙うのではなくSFA/CRMによる実績を少しずつ積み上げていくことです。

3.SFA/CRM定着に向けた日常業務への取り組み

「営業のコア業務」とは顧客とのコミュニケーションにあり、接点回数に比例して売上も向上する傾向にあります。そのためSFA/CRMへのデータ入力が負担になり顧客との接点回数が減ってしまうようでは本末転倒です。

SFA/CRM導入を確実に業務効率化へつなげるためには、「業務プロセスの再構築」が欠かせない可能性があります。例えば「移動などの隙間時間にシステムを利用できる仕組みを作る」や「入力された情報をもとに社内会議を実施して紙資料作成の手間を省く」などが考えられます。また、「毎週月曜日の営業部会ではシステムを見ながらの進行を実践する」なども効果的と言えます。

SFA/CRMによって営業担当者の負担が一定数増加することは確かなので、そのことを考慮しながら業務プロセスの再構築に向けた取り組みを同時にスタートしましょう。

営業担当者視点でのSFA/CRMプロジェクトを推進しましょう

最後に、SFA/CRMプロジェクトの推進を担う事務局等は常に営業担当者に視点に立ってSFA/CRM導入を目指すことを意識してください。SFA/CRMのエンドユーザーは営業担当者なので、彼らの意見無くして現場実態に即したSFA/CRM導入は有り得ません。

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