CRM/SFA

SFAの導入を成功に導く6つのポイント

営業情報の一元管理、営業活動の効率化、組織的な営業展開などさまざまな効果を持つSFA(Sales Force Automation)はこれまで、日本企業の営業部門にあまり受け入れられないシステムという印象が強かったかもしれません。しかし近年になり、日本企業のグローバル化が進んだことにより、SFAが受け入れられつつあります。

しかし、SFA導入に関するノウハウが少ない日本企業では、導入フェーズでつまずくことが多く、運用フェーズへ上手く繋げることができない現状にあります。そこで本記事では、SFA導入を成功に導くためのポイントを紹介します。SFA導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

SFAの導入を成功に導く6つのポイント

CRMの利用実態と課題

SFA導入が思うように進まない大きな理由

日本企業において営業といえば、売上を上げるための主力部隊というイメージ強いでしょう。そのため、営業担当者の裁量権は強く、特定の営業担当者の能力や経験、人脈などに依存したビジネスを展開している企業が少なくありません。一方、SFAがいち早く定着した欧米諸国の企業では、営業担当者に対する考え方が大きく違います。

営業は売上を上げるための部隊であることには変わりないものの、有期雇用も多く人材が流動的なことから、企業の完全な監視下に置きながら営業が持つ顧客情報などは会社の資産として管理しています。また、マーケティング文化が発展しており、マーケティング部門が営業をコントロールしているケースも少なくありません。

そうした企業文化からSFAが誕生し、定着したことはごく自然な流れだと言えます。常に合理的な営業活動を求める海外企業に対し、精神論などを前面に押し出した日本の営業活動では、SFAが定着しないのも無理はありません。

そして、SFAはERP(Enterprise Resource Planning)などの基幹系システムと異なり、たとえ入力しなくても営業活動は展開できます。日本の営業担当者の中にはこれまで自分の勘や経験に頼った営業活動を行ってきたので、SFAによってシステム化された営業活動に抵抗を示すことが多く、だからこそSFAがなかなか定着しません。

SFA導入を成功に導くポイント

では、日本企業がSFA導入を成功させる上でどういったポイントを押さえればよいのでしょうか?

1.SFA導入の目的・狙いを営業担当者と共有する

日本企業の営業担当者の多くは、SFA導入に抵抗を示します。その理由は前述したように、自分自身の勘や経験に頼った営業活動を展開してきた人が多いことから、突然のシステム化に抵抗するからです。

この問題を解消するために大切なポイントは、SFA導入の目的や狙いを営業担当者にしっかりと共有し、理解を得ることです。なぜSFAを導入するのか?SFAからどのような効果を期待するのか?といったことから、SFAによって営業担当者はどのような利を得るのか?などの情報を明確にした上で、しっかりと共有する必要があります。

2.マネージャーはしっかりとレスポンスを実施する

よく、SFAを導入することで営業担当者の負担が増すという話を聞きます。しかし、SFA導入によって大変なのは営業担当者よりもマネージャーです。営業担当者ごとに日々営業活動に関する情報が寄せられるので、これに対応しないと以下のようなサイクルが生まれます。

(1) 忙しくて情報入力をさぼる

(2) 特に何も言われない

(3) さらに情報入力をさぼる

(4) また何も言われない

(5) 誰もSFAを活用しなくなる

こうした負のサイクルが生まれてしまうと、SFAは一向に定着しません。ですので、マネージャーは各営業担当者に対し「2日以内にレスポンスする」といったルールを設けて、これを確実に守ることが大切です。

3.新しいシステムを導入するなら、捨てること

SFAという新しいシステムを導入するにもかかわらず、既存システムをそのままにするケースが少なくありません。新しいシステムを導入するのならば、捨てるべきシステムも当然出てきます。

たとえば別システムなどで管理している情報はできる限りSFAにも登録しないようにして、システムのすみ分けを行います。決して「どっちでもやる」とう行為に出ないことで、営業担当者やマネージャーの負担を減らしましょう。

また、SFAに統合できる情報入力は積極的に一元化して、古いシステムの必要性を無くすことも大切です。でないと使い慣れたシステムを継続利用する人が増えてしまい、SFAが定着しません。Excelやメールによる報告活動も廃止して、SFA上で行うようにしましょう。

4.SFAが無いと営業会議が成り立たない状態にする

定期的な営業会議では何の情報を参考にしているでしょうか?既存システムを利用していたり、Excelファイルなどを利用したりしている場合はそれらの活用を廃止して、SFAを営業会議にどんどん取り入れましょう。

SFAが無いと営業会議が成り立たないという状態を作り出せれば定着は難しくありません。

5.SFA活用を評価制度に取り込む

営業活動は会計や生産と異なり、業務の定型化が難しい傾向にあります。そのため、情報入力したからといって営業活動が完結することはないため、情報入力率が低くなる傾向があります。これを解消するには、ある程度強制力を持たせることが大切です。

その際は上から圧力をかけてSFAを無理やり使わせるのではなく、人事評価などにSFA利用を取り入れることが大切です。たとえばSFAへの入力率や取得できる情報を給与・賞与算定基準に組み込んだり、SFAの報告シートより出退勤時間を特定できなければ勤怠管理が行えないようにしたりといった対策です。

上司からの指示やアドバイスは基本的にSFAから行われるようなルールを作ることも大切です。

6.入力項目を少なくしても、とにかく入力すること

また、SFA活用で重要なのは案件情報や営業活動情報などをとにかく入力してもらうことです。そのため、最低限のルールさえ守っていれば些細なことは気にせずに情報を入力してもらうという姿勢も大切です。

以上のようにSFA導入を成功させるためのポイントは多いですが、これらのポイントを確実に抑えることで定着しやすいSFA導入が実施できます。SFAは営業担当者が上手く活用できるかどうかにかかっているので、とにかく営業担当者の視点やマネージャーの視点に立ち、どうやったら定着するかを考えていきましょう。

クラウドSFAの検討を

数あるSFA製品の中でも、近年導入が進んでいるのがクラウドSFAです。クラウドサービスとして提供されることから、利便性が高く運用にかかる負担も少ないため、中小企業においても導入が進んでいます。

SFA導入を検討する際はクラウドSFAを積極的に検討してみましょう。営業担当者にとっても「外出先から利用できる」というメリットがあるため、SFA導入を成功させやすい傾向にあります。カスタマイズ性が低いという課題はありますが、クラウドSFAならそれ以上に多数のメリットがあるのでぜひご検討ください。

  • fb-button
  • line-button
  • linkedin-button

無料メルマガ

RELATED SITES

関連サイト

CONTACT

サイト掲載の
お問い合わせ

TOP