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メンテナンス業務はIT技術でどう変わる?最先端のメンテナンス業務とは

「DX時代」とも表現される昨今、日本のビジネスでもデジタル化が加速しています。それは、日本の産業を支える「メンテナンス業務」も例外ではありません。メンテナンス業務とは、機器設備などの正常稼働を維持するために必要な業務全般を指します。

メンテナンス業務は、現地に出向いて作業する「フィールドサービス」の筆頭格です。点検や修理など、アナログなイメージを持たれやすいメンテナンス業務ですが、昨今ではDXにより様々な変革が起きています。そこで本記事では、メンテナンス業界におけるDXの最新動向をご紹介します。

メンテナンス業務はIT技術でどう変わる?最先端のメンテナンス業務とは

Microsoft Dynamics CRM 自習書 フィールドサービス編

メンテナンス業務にDXが与えるインパクト

そもそもDXとは「デジタルトランスフォーメーション」の略であり、デジタル技術の導入によりビジネスを変革する取り組みのことです。経済産業省が推進していることもあって、今やDXはあらゆる業界において重要なテーマとなっています。

DXの取り組みに成功すれば、企業にとっても顧客にとってもベネフィットがあります。例えば保険業界では、AI(人工知能)を実地調査や保険金算出などに活用する企業も登場しました。それによって、企業は業務負担の軽減や保険金の最適化を実現でき、顧客は保険金をより迅速に受け取れるのです。

そして冒頭でもお伝えした通り、こうしたDXの導入はメンテナンス業務でも加速しています。「Microsoft Dynamics 365」などフィールドサービスを支援するソフトウェアも登場し、DXの導入が容易となっているのです。業務効率化やコスト削減など、DXによって様々な課題を解決するメンテナンス会社も増えています。

DXの取り組みに成功すれば、サービス品質の向上も期待できます。将来的には、DXに成功したメンテナンス会社がシェアを集めることになるでしょう。メンテナンス業界で生き残るためには、こうした変化への対応が求められます。

メンテナンス業界の技術革新

メンテナンス業務にDXを取り入れるイメージが湧かない方も多いのではないでしょうか。ここでは、昨今のメンテナンス業務における技術革新の具体例をご紹介します。

  • 資料のペーパーレス化
  • 予兆保守の実現
  • スケジュールの最適化

資料のペーパーレス化

メンテナンス業務では、現地に資料を持ち込むことも多いでしょう。しかし、資料を片手に作業するのでは、業務効率の低下を引き起こします。また、インクや用紙のコストはもちろん、印刷するための人件費も軽視できません。

メンテナンス業務では、こうした資料などのペーパーレス化が広がりつつあります。資料を電子データとして作成し、クラウド上で管理すれば、現地でもスマートフォンから閲覧が可能です。紙を扱うための負担を大幅に減らせるだけでなく、インク代などのコスト削減にもつながります。

予兆保守の実現

現地へ移動しなければならないメンテナンス業務では、依頼が増えると作業員の負担も大きくなります。また、機器の大きなトラブルが発生し、緊急対応を求められるケースも少なくないでしょう。こうした対応には、多大な労力を費やすことになります。

こうした負担を軽減するために、メンテナンス業務では「予兆保守」の実現を図る動きもあります。予兆保守とは、大きなトラブルの予兆を検知して、事前にリスクを排除することです。

AIが機器の状態から故障リスクを検知して、IoT(モノのインターネット)により素早くオフィスに情報共有。こうした仕組みを構築することで、大きなトラブルが発生する前に対処でき、作業員の負担軽減につながります。

スケジュールの最適化

メンテナンス業務では、1日の中で様々な顧客先に出向くことになるでしょう。この時、スケジュールをしっかり考慮しないと、無駄な移動の手間が発生してしまいます。しかし、多くの依頼に対して全作業員を無駄なくアサインすることは、容易ではありません。

昨今では、作業員のスケジュールを最適化するシステムの導入が拡大しています。作業員や顧客先の位置情報をもとに、システムが最も効率的なスケジュールを自動で組んでくれるのです。作業員が移動する負担を減らせるだけでなく、顧客への迅速なサービス提供にもつながります。

最新技術により今後実現していくこと

メンテナンス業務の課題をDXで解決すべく、新しいソリューションが次々と登場しています。最新技術を導入することで、今後メンテナンス業務で期待されることは次の2つです。

  • 人材育成の効率化
  • 遠隔支援の強化

人材育成の効率化

日本の労働人口は減少を続けており、多くの企業が人手不足に頭を抱えています。熟練した作業員も、いつかは退職してしまうでしょう。メンテナンス業界にとっても、新しい人材の育成が重要課題といえます。

しかし、顧客先での作業をともなうメンテナンス業務では、指導者が直接トレーニングできないことも多いでしょう。とはいえ、紙のマニュアルを片手にトレーニングするのでは非効率的です。こうした課題の解決策として、「MR(Mixed Reality:複合現実)」が注目されています。

MRとは、現実世界の空間に仮想的な要素を組み合わせる技術です。MRデバイスを頭部に装着することで、作業中の機器のまわりに3Dホログラムのガイドを表示できます。これを活用して3Dマニュアルを作成すれば、紙のマニュアルで手をふさぐことなく効率的なトレーニングが可能です。

遠隔支援の強化

最新技術の導入によって、遠隔支援の強化も期待されています。前述のMRデバイスは、作業者の映像を遠隔地にいる指導者に共有することも可能です。ビデオ通話機能と組み合わせることで、リモートで指導者からアドバイスを受けられます。

様々な機器設備を扱うメンテナンス業務では、熟練した作業員でなければ判断が難しい状況も発生するでしょう。こうしたケースでMRデバイスを活用すれば、指導者が現地に行くことなく指示を出せます。指導者の負担軽減はもちろん、顧客の待ち時間を減らせてサービス品質の向上にもつながります。

フィールドサービスの性質上、メンテナンス業務はリモートワークが難しい仕事です。リモートワークを促進するMR技術は、今後のメンテナンス業務におけるスタンダードになることも考えられます。

まとめ

今回は、メンテナンス業界におけるDXの最新動向をご紹介しました。デジタル技術の導入によりビジネスを変革するDXは、メンテナンス業務でも導入が加速しています。ペーパーレス化や予兆保守、スケジュールの最適化などが、DXによって可能となっているのです。

今後は、人材育成の効率化や遠隔支援の強化を実現する、MR技術の普及も期待されます。昨今では、業種を問わず業務効率化やリモートワーク導入が重要なテーマとなっています。これからの時代のメンテナンス業務にも、DXが欠かせないものとなるでしょう。

DXの導入を検討しているメンテナンス会社には、フィールドサービスを支援する「Microsoft Dynamics 365」がおすすめです。

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