伸びる企業が取り入れているインサイドセールスとは?その目的や効果を解説

 2019.11.11  BizApp チャンネル編集部

最近、「インサイドセールス」という言葉が目や耳に飛び込んでくる機会が多くなりました。実際に、この営業スタイルを取り入れる企業は続々と増えており、「営業活動にインサイドセールスは欠かせない」という呼び声もあります。

ただし、この営業スタイル自体、さして新しいものではありません。欧米諸国では昔から当たり前のように実践されてきた活動方法ですし、そのプロセスにも大きな変化はありません。ではなぜ、今になってインサイドセールスが注目されているのでしょうか?

本稿ではインサイドセールスの基礎知識から、その目的や効果まで解説していきます。

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インサイドセールスとは?

いわゆる「内勤型営業」のことであり、電話やメール、あるいはWeb会議などのツールを駆使した顧客とコミュニケーションを取りつつ営業活動を行います。

もともとは米国発祥の営業スタイルで、国土があまりに広いため取引先を1件1件回ることが難しく、電話での営業活動が主流でした。そしてそうした営業部門のことをインサイドセールスと呼んでいます。

一方、日本は国土が狭い上に人口密度も高いので、電話を使った営業活動よりも、客先を1件1件回ってセールスを実施していく、「足で稼ぐ営業」が広く普及した経緯があります。今でも「営業の価値は客先を何件回ったかで決まる!」と豪語する営業責任者は少なくありません。

ちなみにこうした対面形式の営業スタイルを「フィールドセールス」と呼びます。

「ハンター型」と「ファーマー型」

一般的にフィールドセールスは、ハンター(狩人)型と呼ばれる部類に入ります。広大な森の中から獲物を見つけ出し、短時間で仕留めに行くハンター型は、短期間で売上を上げるのに向いており、ビジネス規模を急速に拡大できるのが大きな利点です。

一方、インサイドセールスはファーマー(農耕)型に分類されます。ファーマー型は時間をかけて家畜や農作物を育成するのに向いているため、同じように時間をかけて様々なコミュニケーションを通じ、顧客との信頼関係を育成することに長けています。

営業マンも自身もまた、その性格からハンター型とファーマー型に分類されます。

前者は顧客の意思決定を迫るのが得意であり、クロージングに対する嗅覚が鋭いのが特徴です。いわゆる「天性の営業マン」と呼ばれる人達のほとんどが、ハンター型に分類されるでしょう。ただし、細かい作業や顧客と長期的な関係性を構築するのは苦手な傾向があります。

一方、ファーマー型は短期的に意思決定を迫るのは苦手でも、顧客に寄り添って問題を解決し、顧客が望んでいることを先回りして行動するのが得意なため、長期的な関係性構築に本領を発揮します。「決められたものを売る」よりは、「顧客ごとに最適なものを見つける」ことに強みを発揮します。

インサイドセールスが注目されるようになった理由

一見、ファーマー型のインサイドセールスよりも、ハンター型のフィールドセールスを強化する方が企業的に成長できると考えられます。また、日本は米国のように国土が広くないからこそ、多くの企業がフィールドサービスに取り組み、成長してきました。にもかかわらず、インサイドセールスが必要とされる理由は何でしょうか?考えられる理由は3つあります。

1.売上アップのための施策が頭打ちになっている

1970年代から2000年代初頭にかけてのビジネスとは違い、今までは「革新的な製品やサービスを開発して売る」ということがかなり難しくなっています。ネットには情報が溢れていますし、大半のモノは世に出尽くしているからです。

その中で、従来のフィールドセールスに固執しても大した施策を展開することができず、新規顧客獲得率も年々下がっていきます。新しいビジネスを開拓することがフィールドセールスの意義であり、しかしそれだけでは通用しない社会に変わってしまいました。

それよりも、今取引をしている顧客を育成してもっと大きなビジネスへと成長させ、時間をかけて良好な関係性を構築することで長期的に利益を持たしてくれる顧客の創出、いわゆるインサイドセールスに注目が集まっています。

2.深刻な人材不足を解消するために兆しになる

日本は今、深刻な人材不足問題を抱えており、その状況は年々悪化していくと考えられています。少子高齢化に歯止めをかけるような具体策は何もありませんし、人口が1億人を切るのも時間の問題です。

特に中小企業では思うように人材を揃えられないという理由から、今ある人材資源の中で効率よく営業活動を行い、最大限の成果を上げる必要があります。こうした社会的問題からインサイドセールスに注目が集まっているという背景があります。どうしてもフィールドセールスの場合、人的資源という限界が見えてきてしまうのです。

3.安価なクラウドサービスの台頭で競争が激化している

今やクラウドサービスは経済界全体にとって欠かせない存在に成長しており、ほとんどの企業が何らかのクラウドサービスを利用しています。安価で、かつ導入負担が少ないクラウドサービスは従来の市場に大きなインパクトを与えました。

それと同時に、クラウドサービスを主体とした新しいサービスを展開する企業が増えています。クラウドビジネスは数億円単位のビッグプロジェクトを生むわけではないので、小規模ビジネスとして顧客数を増やしていかなければいけません。しかも、最小のコストです。

そこで営業効率を上げるための手段としてインサイドセールスが注目され、有効な手段として確立されつつあります。

インサイドセールスだけではビジネスは成長しない?

時代の潮流に乗ろうと、従来のフィールドセールスからインサイドセールスにシフトしようとする企業は多いでしょう。ところが、必ずしもインサイドセールスのみでビジネスが拡大するとは限らず、フィールドセールスに重要性を改めて認識する必要があります。

前述のように、インサイドセールスはファーマー型なので既存顧客との関係性構築には向いていますが、新規顧客獲得には向きません。新しい市場をどんどん開拓していくためには、やはりフィールドセールスの存在も欠かせないのです。特にBtoB系の商材を扱う企業においては会って信頼を勝ち取ることが重要です。

このことを理解しないままインサイドセールスへシフトしてしまうと、ビジネスが拡大するどころか、売上が拡大しない時代に陥ってしまいます。

インサイドセールスとフィールドセールスは対を成す営業スタイルなのではなく、互いのデメリットを補完し合う関係にあります。もちろん、インサイドセールスだけでビジネスを成功させている企業もありますが、それは扱っている製品やサービスに種類によるものなので、必ずしも自社も同じように成功するとは限りません。

ですので、インサイドセールスかフィールドサービスかという固定概念に縛られるのではなく、2つの営業スタイルを組み合わせて、その中でどのようにバランスを保つかについて考えてみてください。そうすれば、新規市場を開拓しつつ、顧客と長期的な関係性を構築していける総合的な営業スタイルを確立していけるはずです。

多くの企業ではマーケティングとフィールドセールスとの間にインサイドセールスを配置することも、このことから理解できます。

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