CRM/SFA

マーケティングオートメーションとは?CRMの連携で強い営業基盤を構築する

マーティングオートメーション(Marketing Automation)とは、マーケティング活動において人手では莫大な時間とコストがかかってしまう、定型業務を自動化し、その時間短縮とコスト削減、さらには効率良く見込み客や新規顧客を獲得するための仕組みです。あるいは、これを実現するためのソフトウェアツールを指す場合もあります。

市場調査とコンサルティング事業を展開するITRによれば、2016年のマーケティングオートメーション市場は100億円を突破する見込みで、米国の調査会社であるMarketsandMarketsによると、2014年から2019年にかけた世界市場は年率8.55%で成長していくといわれています。

さらに、日経平均採用企業225社の導入率を見てみると、7.6%と実に1割近い企業が導入しています。

こうした複数のデータから推察すると、近い将来マーケティングオートメーションはビジネスの中心にあり、如何にマーケティング活動を効率化したかによって、活動の成否が決まる時代が到来すると言えましょう。

そこで今回は、マーケティングオートメーションの概要についてより多くの人に知っていただくために、マーケティングオートメーション理解への大切なポイントを紹介していきます。

CRMの利用実態と課題

ポイント1.リードスコアリングとリードナーチャリング

マーケティングオートメーションには様々な専門用語があり、まずはそれらの意味を知ることが大切です。このポイントでは、マーケティングオートメーションの機能として欠かせないリードスコアリングとリードナーチャリングについて説明します。

リードスコアリング

リードとは「見込み客」のことで、スコアリングは「評価する」という意味があります。2つの言葉の意味をつなぐと、リードスコアリングとは顧客を評価することです。

評価すると言っても上から目線で企業価値を測るのではなく、見込み客としての現状の成熟度を評価します。

リードスコアリングの評価基準は様々あり、主にWebサイト訪問回数や訪問期間、問い合わせ件数などを中心に見込み客を採点していきます。そうした結果としてスコアが高いほど、商談成功率が高い見込み客、ということになるのです。

旧来、人手による正確なリードスコアリングはほぼ不可能とされてきました。IPアドレスごとのWebサイト訪問回数をチェックしたり、問い合わせ件数に応じて採点するなどといった作業は、膨大な時間とコストがかかります。

そのため、営業活動というのは従来、勘や経験に頼ったものがほとんどでした。しかし、マーケティングオートメーションの登場により、リードスコアリングを活用することで無理があった作業も自動化され、より正確な優良見込み客の抽出が可能になったのです。

リードナーチャリング

一方のリードナーチャリングとは、見込み客をナーチャリング(育成する)ことを指します。具体的には、見込み客の行動や成熟度によって、その都度シナリオに沿ったセールスメールを送信したり、商談を持ちかけることです。

現代社会では、消費者の購買行動が昔よりも圧倒的に長くなっている、という問題があります。そこには、パソコンやスマートフォンで簡単に情報検索できる時代であるため、余裕を持った検討ができるようになったなど、様々な理由があります。

特にBtoB(企業対企業)ビジネスでは、決裁者が一人ではないためその傾向が顕著に表れています。こうした購買行動の期間を短くし、より素早く商談を成約するためには、提供企業自ら行動を起こし見込み客を商談可能客として成長させる必要があるのです。

ポイント2.マーケティングオートメーションはなぜ必要か?

旧来のマーケティング主要よりも、マーケティングオートメーションが必要になっている理由はいくつかあります。

まず最も大きな理由は、旧来型のアウトバウンドマーケティングに限界が訪れたことです。アウトバウンドマーケティングとは、営業が自ら足を運びセールスを行うことを指します。この他、マスメディアを活用した一方通行のマーケティングも、アウトバウンドマーケティングに含まれます。

例えば新しいソフトウェアを導入する場合、ひと昔前ならばベンダーを呼んで説明を受けたり、コンペティションを行うことも多かったでしょう。しかし、情報化社会が進んだことで、半数以上の企業がベンダーを呼ぶ段階では検討が終了しているという調査結果もあります。

このため、アウトバウンドマーケティングでは企業の購買行動とズレが生じてしまうため、効果的な活動が期待できなくなったのです。

一方で、インバウンドマーケティングという受動型のマーケティング手法が注目を集めています。これは、企業ブログやSNSなどを活用して、ユーザーに対して有益な情報や自社製品情報を発信し、ユーザー側から見つけてもらうことで見込み客を創出する手法です。

情報化社会が進んだ現代では、インバウンドマーケティングの方が企業の購買行動にマッチしており、商談創出増加への効果が期待できます。しかし、インバウンドマーケティングではデジタル上でのセールスを全て人手行うことは難しいため、マーケティングオートメーションによってその部分を補っているというわけです。

ポイント3.マーケティングオートメーションに導入価値はあるのか?

マーケティングオートメーションの特徴や現状から言って、導入すれば必ず効果が表れるというわけではありません。日本でマーケティングオートメーションが普及し始めたのが2014年と最近であり、まだ国内市場でノウハウが積み上がっていないことは、マーケティングオートメーション活用への理解が進んでいないことが主な原因です。

逆を言えば、正確な活用方法を知りそれを正しく実行すれば、マーケティングオートメーション活用の効果は必ず現れます。

大切なことは、マーケティングオートメーション単体で使用するのではなく、CRM(顧客管理システム)と併用してマーケティング活動の自動化と顧客管理強化を目指すことです。

CRMのないマーケティングオートメーションは電池の入っていないリモコンのようなもので、どんなに高性能な機能を備えていても、その原動力がない状態です。従って、マーケティングオートメーション導入時は、並行してCRMを導入するか、既存CRMとの連携を考慮した導入を行いましょう。

例えばMicrosoft Dynamics 365では、代表的なMAツールでありMarketoやHubSpot、Adobeなどとの連携も容易に行えます。

まとめ

マーケティングオートメーションは導入さえすれば売り上げが伸びるといった、打ち出の小槌のようなソフトウェアではありません。ただし、導入によって商談創出が2倍以上になったといった、効果の高い事例もあります。大切なことはやはり正しい活用方法を知ることです。

ここで紹介した概要はあくまで基本的なものなので、これを機に、マーケティングオートメーションへの理解をより深めていただければと思います。

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