中小企業の業務効率化のポイント

 2019.02.04  Dynamics 365編集部

日本の経済市場を支えているのは有数の大企業ではなく、間違いなく中小企業です。日本は企業数全体の99.7%が中小企業であり、世界的に見て長寿企業大国の1つです。100年以上続く企業が全体のわずか3%だと言われており、世界で100年以上続いていく企業の約3割が日本企業であると言われています。

日本の中小企業には継続的かつ安定的に経営を続け、100年という長い長い期間に渡って生き続ける生命力があります。もしも日本の中小企業の多くが、高い生産性を手に入れられたとしたら日本の経済市場は世界に類を見ない高成長市場になることは間違いありません。

しかし、中小企業の多くでは業務効率化のノウハウが積み上がっていません。風土的にコンサルティングを依頼することにも慣れていないので、多くの中小企業では現状の生産性を維持したままです。

加えて世界的に見てIT活用が進んでいないことを考慮すれば、日本の中小企業の強みは今後薄れていってしまう可能性があります。本稿では、中小企業が業務効率化を実現するためのポイントについてご紹介します。

「業務効率化によって生産性を向上」するとは?

業務効率化へ取り組むにあたって「生産性向上」についての理解が曖昧だという中小企業経営者が多いようです。インターネットで調べてみてもやたらと難しいことが書かれていたりして、理解が進みません。

しかし難しく考える必要はありません。生産性向上とは「今と同じ時間で、今以上に製品を生産したり、売上や利益を上げたりすること」あるいは「今よりも少ない時間で、今と同等の生産量を維持したり、売上や利益を維持したりすること」です。このようにシンプルに考えて理解すれば、業務効率化のスタート地点に立ったことになります。

もちろん理想は「今よりも少ない時間で、今以上に製品を生産したり、売上や利益を上げたりすること」です。この生産性向上を実現するために取り組むのが業務効率化です。つまり「今よりも効率の良い生産方法や業務方法を考えたり、ITツールを導入したりすることで業務効率をアップすること」です。

中小企業が陥りやすい業務効率化の落とし穴

中小企業が業務効率化へ取り組むにあたり、気を付けなければいけない点がいくつかあります。まずはその「落とし穴」について理解していきましょう

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①業務効率化までに時間がかかる

最初から業務効率化が思った通りに実現するケースは非常に稀です。多くの中小企業では試行錯誤を繰り返しながら、業務効率化を進めていきます。しかし、それを良しとして業務効率化までに時間がかかり過ぎると経営状況の悪化を招く可能性もあるでしょう。

新しい業務プロセスを取り入れたり、ITツールを導入したりするとそれらを軌道に乗せるまである程度時間がかかりますが、計画的な業務プロセス改善やITツール導入を行わないと業務効率化は実現しないでしょう。

②高い効率化効果が得られていない

どれくらいの業務効率化が得られることがボーダーラインなのかは企業によって違いますし、業務効率化効果を視覚化することは簡単ではありません。そのため、高い効率化効果が得られていないにもかかわらず、業務効率化に成功していると錯覚してしまうケースは多々あります。

③間違った設備投資

業務効率化を推進するために機械設備やITツールの導入が欠かせない場合もあります。その際に不適切な設備投資をしてしまうと、業務効率化が実現しないことはもちろん無駄なコストを費やすことになります。設備投資に関するノウハウが無い中小企業が内製的に導入を進めることで陥りがちな落とし穴です。

④目標が明確になっていない

BPM(Business Process Reengineering:業務プロセス再設計)を実施したり、ITツールを導入したり、細かい業務改善に取り組んだりすることで業務効率化を推進できることは確かです。しかしながら、その業務効率化によってどれくらいの生産性向上を手にしたいのかという目標が明確になっていないと、現状として業務効率化が成功しているか否かが判断できません。最終的にはBPRを実施したりITツールを導入したりすることに満足し、業務効率化効果が得られていないというケースは多々あります。

中小企業の業務効率化ポイント

上記4つの落とし穴について理解した上で、中小企業の業務効率化ポイントについて確認していきましょう。ポイントはたった3つです。

Point 1.原価低減に取り組んでみる

「業務効率化」と聞くと既存業務を簡素化したり、コミュニケーション基盤を整えたりするようなことを想像しがちですが、まず考えていただきたいのが「原価低減」です。要は生産性が向上すればよいわけですから、その方法を業務の簡素化などに限定する必要はありません。

前述のように生産性向上とは「今と同じ時間で生産性や利益を高める」か「今より少ない時間で生産性や利益を維持するか」です。原価低減は、今と同じ時間で利益を高める最もシンプルな方法です。

中小企業では得意先との長年の関係によって仕入先等を簡単には変えられない場合もあります。得意先との良好な関係性によって経営が成り立っている企業もあるので、そうした場合は仕入先変更によって事業に大きな悪影響を与える可能性もあるので、細かいところでの原価低減について考えてみましょう。

営業利益を10%上げる努力と、原価を10%下げる努力とでは後者の方が10倍以上も高い純利益を獲得することができます。

Point 2.業務効率化の目的を明確にする

業務効率化へ取り組むにあたってその目的(コンセプト)を明確にできていない中小企業が多いようです。「必要だと思ったから」や「競合他社もやっているから」といった漠然とした理由で実現できるほど、業務効率化は簡単ではりません。

何のために業務効率化に取り組むのか?その取り組みを通じてどんな効果を期待しているのか?など、業務効率化の目的を明確にした上で、業務効率化によって起こり得るリスク(良い面でも悪い面でも、今後発生する可能性がある不確定要素)をすべて把握/管理することが大切です。

Point 3.ITツール導入を積極的に検討する

日本の中小企業は海外企業に比べてIT活用が進んでいない傾向にあります。伝統を重んじる日本人らしいといえば日本人らしいのですが、ITビジネス時代と言われる現代社会においてIT活用による業務効率化は絶対的に必要だと言ってよいでしょう。

誤解しないでいただきたいのは、ITツールを導入したからといって企業の伝統が崩れるわけではないということです。むしろITツールによって業務効率やコミュニケーション能力が向上することで、その伝統がより守りやすくなり、企業としての強みをアップすることもできます。

以上3つのポイントを意識することで中小企業の業務効率化への取り組みが成功する可能性は大幅にアップします。ぜひ、これらのポイントを意識してみてください。

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