生産管理とは?

 2018.05.17  BizApp チャンネル編集部

「生産管理」と聞くと生産現場の作業をイメージする方は多いでしょう。しかし、生産管理の業務内容について具体的に述べられるかというと、そうではないかもしれません。今回はなんとなく理解されていることが多い生産管理の目的や役割についてご紹介します。

生産管理って何?

生産管理とは一般的に、市場の需要予測をして生産計画を立て、それに応じた調達・製造・品質・販売・出荷といった製品の流れを管理するための仕事です。なぜ生産管理が大切かというと、製造業では「QCD(品質・コスト・納期)」を維持して高品質、低コスト、短納期を実現することが利益率をアップさせるための基本であり、競争力を強めるための要素だからです。目標とするQCDを達成するために生産管理が用いられます。

具体的にどういった業務を行うかというと、まず市場の需要予測のために過去の生産情報と販売情報を分析し、これから生産する製品に対し「どれくらいの数量を生産すればよいか?どれくらいの期間で生産すればよいか?」を計画します。これを生産計画と呼びます。

生産計画が策定されると、計画通りに生産を行うために原材料や部品を調達して在庫として管理します。生産が始まると調達した原材料や部品の生産ラインにどんどん供給し、製品を生産していきます。ここで重要になる業務が品質管理です。

品質管理とは製品の品質をチェックする工程であり、いくつかのテストを行うことで品質の確認を行います。主にテスト仕様書にもとづいて厳格な耐久テストを行い、その結果をレポートにまとめて品質を評価します。こうした大掛かりな品質管理でなくとも、生産ラインでは製品の二重チェックなどの品質管理が日常的に行われており、問題があるとすぐさま改善に取り組むのが基本です。

品質管理が完了すると製品は出荷待ちになり、販売個数に応じて製品が顧客のもとへ届けられます。ちなみにこうした一連の流れを「サプライチェーン(供給連鎖)」と呼び、これを管理することをサプライチェーンマネジメントといいます。

生産管理に欠かせない「リードタイム」

リードタイムとは一つの工程の開始から終了までにかかる時間です。生産管理ではこのリードタイムをいかに短縮できるかによって利益率や納品期間などが決まる重要な項目です。ただ一言でリードタイムといっても様々な種類があります。

調達リードタイム:仕入先と取引をして原材料や部品を納入するまでの時間

基幹システムに関するお役立ち資料

供給リードタイム:原材料や部品を納入してから生産ラインに供給するまでの時間

製造リードタイム:製造工程ごとに最初から最後までかかる時間

出荷リードタイム:製品の出荷から顧客のもとに届くまでの時間

このように生産は複数のリードタイムが連なって一つに製品を完成させています。各工程でのリードタイムを分解して、問題点を発見し、改善に向けた取り組みを行うのも生産管理の重要な役割です。

生産管理が難しい理由

ここまで生産管理の概要とリードタイムについてご紹介しました。ただし、言葉で説明するほど簡単な業務ではなく生産管理には様々な難しい課題があります。

1.市場は日々変化している

市場の需要予測をしようにも、市場のニーズは日々変化しているため完璧な予測を行うことは簡単ではありません。毎年新しい技術や製品の登場や社会的なできごとなどによって市場のニーズが一変する、という現象も少なくないのです。そのため、市場の需要予測に従って生産計画を立てても、結果として市場のニーズをとらえきれない場合が少なくありません。

2.無理な納期を強いられる

会社によっては営業が回答した納期が短すぎて、生産に大きな負担がかかることがあります。結果として生産管理が徹底されなくなり納期が守られないということもあります。

3.市場分析に時間がかかる

市場の需要予測を行うためには過去・現在のデータを収集してそれを分析する必要があります。しかし分析にはデータ収集や加工など多くの工程があり、時間がかかるため迅速に生産計画を立てられないことがあります。

4.受注生産は遅れが生じやすい

受注生産を展開している場合、受注から生産計画を立てて調達・製造・品質・出荷を管理するためどうしても時間がかかります。そもそも商品力が強い企業なら問題ないでしょうが、商品力が低いと短納期でカバーするしかないため苦労します。

5.生産負荷を可視化しづらい

生産負荷とは生産部門全体でどれくらいの負荷がかかっているかです。特定の場所ばかりに負荷がかかっているスムーズな生産ができないため、負荷の標準化が大切です。しかし、全体の生産負荷を可視化することは難しいため、結果として標準化も難しくなります。

6.原価変動のリスクがある

生産には必ず原価があります。原材料、部品、生産ラインの設備、人件費などが主な原価の要素です。この原価には変動するリスクがあるため、これを管理しないと利益率は低下していきます。

7.品質トラブルが起きた際の対処方法

生産を行っている以上品質トラブルは必ず発生します。トラブルを製造工程で発見できる場合もあれば、顧客に納品してから発見される場合もあるでしょう。そうしたトラブル発生を想定して対処方法を策定していくことも必要です。

8.資材調達の進捗確認

原材料や部品は生産に欠かせない資材なので、これを調達する過程を管理しなければなりません。しかし、製造工程など社内で完全に管理できるわけではなく、仕入先も関わる工程なので進捗管理が難しくなります。

このように生産管理には多数の課題があり、これらに向き合っていくことで高いQCDを維持し、競合に負けない競争力を手にできます。

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生産管理システムとERP

先述した生産管理の課題をITで解決するための「生産管理システム」が存在します。生産管理には主に生産計画、調達管理、在庫管理、工程管理、品質管理、原価管理、出荷管理、需要予測などの機能が備わっており、生産管理の難しい課題の数々を解決します。しかし生産管理を実現するためのITは生産管理システムだけではありません。近年注目されているITがERP(統合基幹業務システム)です。

ERPとは生産管理システムを含め複数の業務システムを統合したITです。なので正確には生産管理を行うための製品ではなく、生産管理を含め組織全体の業務を効率化するためのITです。ERPには生産管理システム以外に次のようなシステムが含まれています。

  • 営業支援システム
  • 顧客管理システム
  • 財務会計システム
  • 人事管理システム
  • 在庫管理システム
  • 販売管理システム
  • マーケティングシステム

このようにERPでは複数の業務システムを提供し、それぞれが連携していることで組織全体の業務を効率化します。さらに、ERPには「会社の情報資産を総合的に管理する」という目的があります。データベースに蓄積したデータはBI(ビジネスインテリジェンス)やデータマイニングツールなどを通じて、ビジネスに有用な知見を見出すことができます。

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生産管理をERPで

以前はERPは大企業が導入するシステムとして位置づけられていました。しかし最近ではクラウドサービスの台頭によって、中小企業でもERPを導入するケースが増えています。生産管理だけでなく組織全体の業務を効率化し、情報資産を総合的に管理するためにもERPをぜひご検討ください。

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