営業プロセスとは?

 2020.01.27  BizApp チャンネル編集部

新入社員を即戦力とするために、あるいは業績の振るわない営業担当者を成長させるために必要なことは何か?それは「営業プロセスの分析」および、その標準化です。

これまでの営業力強化は、マネージャーや上司の経験則に従って行われることが多く、精神論も当たり前のように取り入れられています。しかし、顧客ニーズが多様化しインターネット環境が整備された現代では、従来のような「足で稼ぐ」営業は非効率的だと言われています。

もちろん、契約を勝ち取るためには営業先の母数を増やすことは大切ですが、それ以上に戦略的な営業プロセスを作り、営業組織全体が共通のプロセスに従って営業活動を展開していくことが今日のビジネスに必要な取り組みです。

本記事では、「営業プロセスとは何か?」という話を通じて、営業組織が今後取り組むべき施策を紹介していきます。

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「営業プロセス」とは?

最初に、営業プロセスとは何か?を解説します。

営業プロセスとは、見込み客との初回接点から契約が成立するまでの一連の流れを、1つ1つの工程(プロセス)に分解し、整理したものを指します。たとえば、一般的な営業プロセスは「リスト作成⇒電話アポイント⇒訪問⇒ヒアリング⇒提案⇒商談⇒成約⇒契約(クロージング)」という工程に分解できます。ただし、これはあくまで一般的な営業プロセスであり、実際は企業ごとに異なる工程によって営業活動が構成されています。

また、営業プロセスでは工程ごとに実施すべきアクションは細かく決められており、それを順序良く遂行していくことで、効率良く契約に至ることができるというわけです。ただし、言うは易く行うは難し、すべてが営業プロセス通りの行くわけではありません。イレギュラーな案件も少なくありませんし、顧客ニーズや商談の進み具合によって取るべきアクションに変化を加えることも大切です。

では、前述した一般的な営業プロセスを参考に、工程ごとに分けられている作業を整理してみましょう。

リスト作成

  • 商圏範囲の調査・整理
  • 営業先となる企業抽出
  • 企業情報の整理
  • 電話番号などのリスト作成

電話アポイント

  • リストをもとに1件1件電話をかける
  • アポイント見込み案件の管理
  • 電話を通じて得られた情報の整理
  • アポイントスケジュールの設定

訪問

  • 訪問スケジュールの管理
  • 営業先に持参する資料の整理
  • アポイント時に要望された情報の持参

ヒアリング

  • 営業先でニーズや課題のヒアリング
  • ヒアリング内容を資料としてまとめる
  • 日報として上司やマネージャーに報告
  • アドバイスを受けて提案内容を考案

提案

  • 顧客ニーズの掘り下げ
  • 提案用資料の作成
  • 営業先でのプレゼン
  • 提案内容の整理

商談

  • 提案内容での請求書作成
  • 上司、マネージャー、経理部の承認
  • 営業先での商談

成約

  • 契約内容の協議
  • 契約資料の作成
  • 資料の承認フロー
  • 営業先へ契約資料送付

契約(クロージング)

  • 契約作業の推進
  • 契約締結

このように、営業プロセスの工程ごとには細かいアクションがあります。企業によってはさらに細かいアクションがあるでしょうし、営業プロセス自体がさらに複雑なこともあるでしょう。

独自の営業プロセスを確立すべき理由

企業独自の営業プロセスを確立し、営業組織全体で共有することを「標準化」と呼びます。つまり、誰もが標準的な営業活動を行えるように、営業活動を複数の工程に分解し、工程ごとのアクションを定義するということです。では、営業プロセスを確立する理由とは何でしょうか?

1. 営業担当者ごとの得意・不得意が明確になる

営業プロセスを確立して標準化を目指すと、営業担当者ごとの「どの工程で躓きやすいのか?」を知ることができ、それが営業担当者の得意・不得意を明確にするきっかけとなります。アポイントが苦手なのか、ヒアリングが苦手なのか、商談が苦手なのか、何を得意として何を苦手とするのかによって、教育内容を変えることで効率的に営業担当者を育成できる環境が整うでしょう。

2. 体系的に営業担当者を教育できる

営業担当者を教育するにあたり、マネージャーや上司の経験則や精神論を取り入れ過ぎると、結果的に当人を追い込むことになる可能性があります。「足で稼ぐ営業」の時代は終わりを告げ、今では顧客ニーズを深く理解し、見込み客の立場になってどれくらい良い提案ができるかが重要です。また、企業利益を最大化するためには顧客と長期的な関係を築くことに重点を置かなければいかないので、従来とは違ったスキルが求められます。営業プロセスを確立することで、営業担当者を体系的に教育できるようになり、マネージャーや上司の経験則や精神論を最小限に留めながら成長へつなげることが可能です。

3. 営業組織全体の業績底上げにつながる

体系的な教育によって、営業組織全体に均一な教育を実施すると業績の底上げにつながることが多いです。売上を向上するためには、トップ営業担当者に更なる売上を獲得してもらうのではなく、業績が振るわない営業担当者や標準的な営業担当者のスキルをアップさせて、業績の底上げを狙うことです。そのために営業プロセスの確立が必要です。

4. 営業組織に新しいノウハウが蓄積される

営業プロセスを確立して標準化を目指す中で、営業組織に新しいノウハウが蓄積されていくことがあります。営業組織全体の情報共有を促進することで、トップ営業担当者のノウハウなども集まり、それらを共有すると業績アップにも繋がります。

5. 営業に活気と一体感が生まれる

営業プロセスが確立され、標準化が達成されると営業担当者ごとの業績が次第にアップし、営業組織全体に活気が生まれます。さらに、情報共有を促進することで一体感も生まれるので、個人に属人化していた営業スタイルから組織的な営業スタイルへと変化させていくことが可能です。

営業プロセスを確立した標準化を達成するポイント

営業プロセスの確立にはいくつかのポイントがあります。各ポイントをしっかりと押さえた上で取り組むことが、標準化への近道です。

業務・顧客の特性を整理する

日常的にこなしている業務や、普段から接している顧客であっても改めてその特性を整理しないと理解できていないことは意外と多いものです。そのため、業務・顧客の特性を改めて整理して、それらの棚卸を行いましょう。

業務プロセスの工程を整理する

業務プロセスを構築する工程を整理するためには、洗い出した情報をパズルのように組み立てていく必要があります。その際に、工程を細かく分けすぎないことが重要です。

工程ごとのアクションを定義する

工程ごとのアクションを定義する際は、その工程における重要度にも着目しましょう。重要度の低いアクションばかり取っても意味はないので、重要度を分けることでより効率的な営業プロセスを構築します。

営業プロセスを営業組織で共有する

営業プロセスは何らかの方法で、営業組織全体で共有しなければいけません。まずは、営業担当者全員を対象に営業プロセスに関する教育と解説を行い、理解を得ることが大切になります。

情報共有がされる仕組みを作る

営業担当者同士、営業担当者と上司やマネージャーの間で情報共有がされる仕組みを作ると、営業プロセスによる営業活動効率化や、ノウハウの蓄積がスムーズに行われます。情報共有のためにはシステム化が有効なので、SFA(Sales Force Automation)などの導入を検討しましょう。

いかがでしょうか?営業プロセス確立による標準化は、いきなり核心的な取り組みを実施するよりも、外堀から埋めていくというイメージで行うと良いかと思います。単に営業プロセスを押し付けるのではなく、その営業プロセスに準ずることで業績がアップし、自然とモチベーションも向上するような仕組みを構築できれば、営業力強化は間違いないでしょう。

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