CRM/SFA

営業戦略とは?その立て方を紹介

限られたリソース(人、モノ、金、時間)の中で、効率良く営業活動を展開し、収益アップを実現するために営業戦略は欠かせません。特に人海戦術がかなわない企業にとって、営業戦略無くしては企業の成長も無いでしょう。

しかし、その営業戦略を立案して実行に移せるという企業はそう多くはありません。経験や勘を頼りに、場当たり的な営業活動を展開している企業が未だ多いのが実情です。

今回は営業戦略について、立案方法や重要なポイントについてご紹介します。

CRMの利用実態と課題

営業戦略とは何か?

よく「営業戦略と営業戦術の違いは何か?」という説明を見聞きします。しかし、その違いを知ることに然したる重要性はなく、大切なのは、営業戦略は何のためにあるのかを理解することです。「戦略と戦術」はそもそもセットなので、あえて違いを明確にするのは時間の無駄と言ってもよいでしょう。

では、営業戦略とは何か?それは、ビジネスを成功させるための目標に対して長期的な計画を掲げ、成功に向けた行動の指針を示すと共に、適切な方法で営業目標を達成していくことです。ちなみにビジネスの成功とは売上向上だったりブランド認知度の拡大であったりと、その定義は企業ごとに違います。

営業戦略の立案方法

営業戦略をもってビジネスを成功させるためには、まず戦略立案が肝要です。全体的な戦略から細かい戦略まで、立案すべき項目は多岐にわたるため時間がかかります。しかし、入念な戦略立案が無ければ、ビジネスの成功は無いに等しいでしょう。

1.今ある課題から、今後の方向性を決める

ビジネスには常に課題があります。まるで山脈のように、一つ越えればまた一つと、目の前に大きな山が現れるでしょう。企業の成長とはいわば、こうした山を越え続けることです。そこで、今ある課題(山)をまず越えるために課題把握から始めます。

「ビジネスの課題が常に実感しているから、改めて整理する必要はない」という方も多いでしょう。しかし、今の視界に見えているものが果たして課題のすべてでしょうか?山の麓から頂上までの全体を見えているからこそ、計画的に越えることができます。全体を把握しないままでは、場当たり的な行動を繰り返しているだけです。

なので、必ず課題把握や整理から始めることをおすすめします。たとえば「受注件数は増えているが、客単価が低くなかなか売上向上にならない」という課題の陰には、単にクロスセルやアップセルが足りないというよりも、顧客ごとの経営課題を理解していないために適切な製品・サービス紹介ができていない、という問題が隠れているかもしれません。

そうなれば、立案すべき営業戦略は大きく違います。課題の全体像を把握し、今後の方向性を決定していきましょう。

2.数値と期間で具体的な目標を立てる

山登りなら具体的な目標として「登頂までの時間」を掲げることで、ペース配分や休憩時間が計画的になります。さらに「ポイント1までに50分、ポイント2までに2時間」などポイントごとの目標まで設定すれば、より計画的な行動が取れるでしょう。

営業戦略でも同じことが言えます。具体的な目標がある場合と無い場合とでは、計画性に大きな違いが生じるため、営業効率に圧倒的な差が出ます。ポイントは数値と期間で具体的な目標を掲げることです。

たとえば「第1、第2四半期を通じて年商10億円以上の既存顧客のLTV(顧客生涯価値)を30%高める」などです。必ず実現可能な目標を掲げてください。無理な目標を掲げても、組織のモチベーションを下げるだけであり、最悪の場合売上低下などにもなりかねません。

3.営業戦略の方向性、目標を行動に落とし込む

営業戦略の方向性と目標が決まれば、実際の行動に落とし込んでいきます。しかしこのとき、営業戦略に対して直接的な行動だけを取るようでは、そこに投じたリソースの割に思うような成果が得られないというどつぼにはまる可能性があります。

たとえば「年商10億円以下の既存顧客への接触機会を半分にして、年商10億円以上の既存顧客への接触機会を2倍にする」といった方法では、前者の既存顧客からの収益が低下する可能性があります。そのため後者からの収益アップに成功しても、全体としてはイーブンとなり戦略は失敗してしまいます。

そのため、既存リソースと既存業務を極力変えない形で、目標を達成できるよう行動に落とし込んでいきます。たとえば年商10億円以上の既存顧客へのクロスセルやアップセルを得意とするセールスマンを戦略の中心に置いたり、そのノウハウを全体で共有するための勉強会を開いたりと、施策は一つではありません。

戦略に対して愚直に行動するだけでは目標は達成できないので注意しましょう。

営業戦略を成功させるためのポイント

ここまで営業戦略の立案方法についてご紹介しましたが、その内容に沿って戦略立案し行動に移したとしても成功する確率は50%程度です。成功のためには、いくつかの実行ポイントを押さえる必要があります。

ポイント1.KPIを設定して進捗を追う

KPIとはデジタルマーケティングで多用される進捗管理指標の一つで「重要業績評価指標」といいます。簡単に説明すると「ゴールに対するチェックポイント」のようなものです。マイルストーンとの違いは、具体的な数値と期間で目標化しているところにあります。

たとえば「第1、第2四半期を通じて年商10億円以上の既存顧客のLTV(顧客生涯価値)を30%高める」が最終的な目標ならば、「月間のLTV向上率5%を達成する」や「そのために週1回の勉強会を開催する」などがKPIに該当します。

KPIは一つだけでなく複数設定するのが基本です。最終的な目標を達成するための要素はいくつも存在するので、その要素ごとにKPIを設定するのがよいでしょう。KPIを設定することで進捗管理ができ、営業戦略の指針が逸れそうになった際はいち早くそれを察知して、軌道修正できます。

ポイント2.営業戦略は継続的に改善していく

たった一度の営業戦略で最終目標を達成できることは非常に稀です。特に、これまで営業戦略に取り組んでこなかった企業では、最初は苦難の連続かもしれません。しかし営業戦略で成功している企業の多くは、その苦難を乗り越えています。

そのために重要なことが「営業戦略に継続的な改善を加える」ことです。具体的には戦略に対する効果検証を行い、改善策を立て、さらに効果検証を繰り返していきます。いわゆる「PDFAサイクル」を繰り返していくことで、徐々に営業戦略を累進させていきます。

大切なのは短いサイクルでPDCAサイクルを回していくことです。一周期が長いと、営業戦略に取り組んでいるという実感がある割には成果が上がりません。短く、細かいサイクルで営業戦略を進歩させることで、最終目標に向けて最短距離で突き進んでいけます。

営業戦略にITソリューションを

営業戦略は時として、ITソリューションの力が必要です。たとえば既存顧客への接触機会を増やしたい場合、新たにセールスマンを確保するか、ITソリューションで業務効率と生産性を高めるという方法があります。

企業がまず最初に実施すべきはITソリューションの導入です。なぜなら新たにセールスマンを確保すると、教育などの時間がかかり離職リスクもあるため、ITソリューションによる解決をおすすめします。

例えばマイクロソフトが提供するCRM機能を包含したDynamics 365などを検討すると良いでしょう。

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