営業活動におけるテリトリー管理とは?

 2017.11.22  BizApp チャンネル編集部

最近、営業の活動方針の中にテリトリー管理という言葉があります。多くの企業の営業活動では完全テリトリー制にもとづいて行われ、地域ごとに専属の営業担当を付けることが多くの企業の当たり前です。

心理学の観点から見ても、コミュニケーション量に比例して営業と顧客の親密度が深くなっていくため、完全テリトリー制は理に適った営業スタイルだといえます。

ただし、今回説明するテリトリー管理とは、こうした完全テリトリー制とはまったく異なる営業活動方針です。今の営業活動に必要と注目されている、テリトリー管理とは何でしょうか?

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テリトリーとは?

テリトリーを日本語に直訳すると「領域」や「領分」、あるいは動物が持つ「なわばり」という意味があります。従来の営業活動では、地域ごとに営業区画を分けることが多かったため、テリトリーと聞くと「区分された地域」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

一方、テリトリー管理におけるテリトリーは、特定の意味を持ちません。厳密に言うと「領域」という意味として捉える部分は同じでも、その基準が地域に限定されません。

地域、業界業種、商品、予想収益、役職などテリトリー管理では、様々な要素がテリトリーの基準になります。

テリトリー管理とは?

ビジネスが拡大していくと、複数の商品やサービスを抱えるようになったり、店舗や支社が増えたりすることで、適切な管理なしに顧客アカウントを営業に割り振ることが難しくなります。

完全テリトリー制はこうした問題を解決するために、地域というシンプルなテリトリー基準をもって顧客アカウントを営業に割り振っていました。しかし、複数の営業チームで同じ顧客アカウントを共有する必要があったり、顧客管理がシステム化されているような環境では、情報共有が非常に難しくなってしまいます。

テリトリー管理とは、顧客管理がシステム化された環境において、異なる営業チームが同じ顧客アカウントを共有することを容易にするものです。

もう一つ、テリトリー管理には実施する意味があります。それは、従来よりもきめ細やかなサービスを提供し、既存顧客との関係を拡大することです。

近年のB2B(企業対企業)ビジネスでは、顧客ごとのLTVが重要視されている傾向にあります。これは「Life Time Value(ライフ・タイム・バリュー)」といって、顧客が特定の会社と取引を始めてから終わりまでの期間内に、どれだけの利益をもたらすかを表しています。

平たく言えばLTVが高いほど、顧客1社ごとにもたらされる利益が大きいということです。

営業活動といえば、セールスを積極的に行ってガンガン新規顧客を獲得し、売上を立てていくというイメージがあります。確かに、売上拡大のためには新規顧客獲得は重要です。しかしそれ以上に、既存顧客からの利益を拡大することの方が、より高い売上効果が望めるという認識が浸透してきました。

たとえば、新規顧客を獲得するコストは既存顧客にサービスを展開するコストの約5倍かかるといわれています。

さらに、企業の売上全体の80%は、上位20%の顧客によって作られているという「パレートの法則」も有名です。

こうした法則を考慮すると、新規顧客獲得に力を入れるよりも、既存顧客に対するサービスを充実させ、売上拡大を図るほうが低いコストで高い効果を期待できるのです。

テリトリー管理のメリット

テリトリー管理を実施するメリットはいくつかあります。それらのメリットが自社に営業活動方針は現状課題とうまくマッチすれば、テリトリー管理は多大な利益をもたらすものになるでしょう。

複雑なデータ共有構造が無くなる

営業チーム同士で特定の顧客アカウントを共有するための環境は、往々にして複雑です。そのため、管理者はどの営業チームにどの顧客アカウントへのアクセス権限を与えるかに毎回苦慮します。

テリトリー管理では複数に基準に則り顧客アカウントを区分しているため、どの営業チームにどの顧客アカウントへのアクセス権限を与えるか、という作業を迷わずに行えるようになります。

テリトリーごとに売上分析が行える

テリトリー管理を実施することで顧客アカウントが複数の基準で区分されます。こうしたいくつかのグループを持つことで、様々な確度から売上分析を行えるため、より精度の高い分析を行えます。

営業チームの評価を適切に行える

テリトリーごとに営業レポートを作成することで、各営業チームがテリトリーにどれだけ貢献しているかを把握できます。これにより適切な評価が実現し、営業のモチベーションアップにも繋がるでしょう。

作業効率を上げられる

従来の情報共有環境では、管理者だけでなく営業もデータアクセスに迷うことが多く、作業効率が下がる傾向にありました。一方テリトリー管理では、テリトリーごとに顧客アカウントが整理されているため、データアクセスが素早くなり作業効率がアップします。

クロスセルを達成できる

領域や用途が異なる製品を同じ顧客に購入してもらうクロスセルは、LTVを高めるために重要な戦略です。しかし、営業チーム同士で適切な情報共有がされないために、クロスセルが失敗に終わってしまうケースも少なくありません。

テリトリーごとに適切な情報共有が行われていれば、クロスセルによる売上拡大もより戦略的に行えます。

営業ノウハウが蓄積される

多くの営業チームは、自分たちの営業ノウハウが共有されてしまうことを恐れます。しかし、テリトリー管理を実施して営業チーム同士でノウハウを共有する環境が当たり前になれば、そうした抵抗感も無くなり、組織全体に営業ノウハウが蓄積していくでしょう。

テリトリー管理を実施するには?

ここまでテリトリー管理の概要と、実施するメリットを説明しました。では実際にテリトリー管理をどう実施すればいいかというと、それに対応した機能を持つSFA(営業支援システム)が必要になります。

テリトリー管理を独自開発によって実装するという方法もあります。しかし、テリトリー管理としてのノウハウが積みあがっていない状態では、試行錯誤とシステム改修が多くなるため、コストがかさみます。

このため、テリトリー管理のための機能を備えたSFAを導入することが、最も効率良く抵コストにテリトリー管理を実現する方法です。

まとめ

情報の価値が高まった今、テリトリー管理によって適切な顧客情報共有を行うことは、多くの企業にとって高いメリットをもたらします。従って、現状の営業活動方針に満足していない企業は、ぜひテリトリー管理による新しい営業活動を推進してみてください。テリトリー管理を行うメリットが自社のニーズにガッチリと合えば、これまでにない売上拡大効果や顧客満足度向上効果をもたらすきっかけになるでしょう。

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