コーポレートガバナンスとは?その意味と基礎知識を紹介

 2019.09.06  BizApp チャンネル編集部

内閣府が主体となって取り組まれている働き方改革へ準拠するために、時間外労働の削減やワークスタイルの変革に取り組む企業が続々と増えています。その一方で、過酷な長時間労働や粉飾決算など不祥事が明るみになるケースが増えており、「コーポレートガバナンス(Corporate Governance)」の強化が叫ばれています。

本稿では、企業が不正防止や経営体制監視のために欠かせない、コーポレートガバナンスの基礎知識をご紹介します。

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コーポレートガバナンスの基礎知識

投資家や株主、企業に属する従業員のことをステークホルダー(利害関係者)と呼びます。コーポレートガバナンスは彼らの利益を守るために実施する、重要な取り組みの1つです。ちなみに「内部統制」とは別の取り組みになるので、その点を踏まえてコーポレートガバナンスの基礎知識をご紹介します。

コーポレートガバナンスとは?

前述のように、ステークホルダーの利益を守るために企業経営を統制し、監視する役割を持たせることをコーポレートガバナンスと呼びます。さらに、情報開示のあり方や監査役・社外取締役、委員会などを示す場合もあります。明確な定義は決まっておらず、企業ごとに会社の違いがあるのが特徴です。

ガバナンス(Governance)とは、「統治」や「統制」という意味を持つ言葉です。一般的には「国を統治する」というシーンで利用されますが、形容詞のコーポレート(Corporate)が頭に付くことで企業経営の統制などを指します。ビジネスシーンでは「ガバナンス」と言えば、コーポレートガバナンスを指す場合がほとんどです。

ちなみに日本証券取引所グループ(JPX)が公表しているコーポレートガバナンス・コードでは、コーポレートガバナンスを以下のように定義しています。

基幹システムに関するお役立ち資料

“会社が、株主をはじめ顧客・従業員・地域社会等の立場を踏まえた上で、透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を行うための仕組み“

引用:JPX『コーポレートガバナンス・コード~会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上のために~』

内部統制との違い

コーポレートガバナンスと内部統制を混同している方も多いでしょう。内部統制とは、業務の有効性及び効率性、財務報告の信頼性、法令遵守、資産の保全の達成を目的とした、経営陣を含む組織内すべての従業員によって遂行されるプロセスを指します。

具体的な実施内容としては、リスクに対する評価と対応策を作成するリスクマネジメント、ITシステム導入やモニタリングの仕組みを構築する統制環境構築、承認システムや複数従業員による分掌などの統制活動作成が挙げられます。

これに対し、コーポレートガバナンスはステークホルダーの利益保護を目的とした取り組みであり、企業運営の基本方針として掲げられることが多いでしょう。健全な企業経営を保証するためのプロセスであり、内部統制とは本質的に違うものです。

コーポレートガバナンスはなぜ重要なのか?

コーポレートガバナンスという言葉を頻繁に聞くようになったのはここ数年のことです。なぜ、コーポレートガバナンスが重要だと考えられているのでしょうか?その背景をご紹介します。

企業不祥事の増加

企業が起こす不祥事というのは主に、ステークホルダーや消費者の不利益になるように情報を偽装したり、品質チェックの水増しによる商品安全性の低下、横領、労働基準法に抵触するような雇用問題などが挙げられます。こうした不祥事は、株主、投資家、顧客、取引先、従業員、消費者など企業と関係するあらゆるステークホルダーに不利益や損失をもたらし、経済市場全体に多大な悪影響を与えます。

日本では経済のグローバル化に伴い、国際競争力が激化していることから日本企業内で成果主義や職務給を前提にした人事制度に移行する動きが活発になり、不祥事増加を促した原因になっていると考えられています。

その結果として、経営の監視機能を強化してステークホルダーの利益を確保するためのコーポレートガバナンスの導入、及び強化の需要が高まっていると考えられます。

エージェンシー問題の顕在化

エージェンシー問題とは、委託者が経営者に業務を委託する関係の延長線上で発生する問題を意味し、株主利益に一致しない経営者の行動を指しています。資本市場から資金調達を行う上場企業においては、株主や投資家への利益還元は責務です。その一方で、株主の移行に沿わなかったり、利益に繋がらなかったりする不必要な投資を行う毛営為者に対する、監視強化を求める声が大きくなっています。

企業にはオーナー経営者を含め、経営陣の監視を強化するコーポレートガバナンスが重要だとされています。

コーポレートガバナンスを実施する理由とは

第一に、株主や投資家、顧客、取引先、従業員といったステークホルダーの保護と利益の向上を目的とします。情報企業は資本市場から事業資金の調達を可能にしますが、その一方で企業価値を向上し、支援してくれる株主や投資家に対し、最大点の利益を還元することが必要です。

さらに、粉飾決算やエージェンシー問題といったコンプライアンス問題は、各ステークホルダーの不利益になるため、各問題の防止に努める必要があります。取締役と業務執行者の分離や、監査業務を担う社外取締役(監査役員)の設置になどにより、組織内での不正を抑止できると考えられています。一方、株主保護の観点に立つことで、中長期的な成長戦略を打ち出しにくく、短期的な売上高や利益を類給する経営戦略に終始しがちです。それ故に、日本企業はイノベーションを生みにくいという指摘があります。

企業がステークホルダーに平等性を保つことは、資金支援を行うステークホルダーの権利を確保する上で重要な取り組みです。ステークホルダーが持つ権利を適切に行使するためには、肯定的・否定的な情報にかかわらず、速やかな情報開示が求められています。コーポレートガバナンスは、企業側とステークホルダーの共同利益を向上させ、意思決定と監督強化を図るための体制整備に役立ちます。

コーポレートガバナンスを実現するためのERP

企業がコーポレートガバナンスを実現するためには、システムを利用することが重要です。例えば、企業がERPを導入することにより統合的な情報管理環境を構築することになります。

ERPでは各基幹システムの情報がすべて一ヵ所に管理されるため、システム管理担当者はERP全体の情報をトレース可能です。従って、ビジネスプロセスをERPに取り組むことにより不祥事が起きにくい環境を構築でき、コーポレートガバナンスの構築に貢献します。特に見えにくい海外などに展開している企業では有効な手段となるでしょう。

コーポレートガバナンスの重要性を知り、実施しようと考える場合はシステム環境を根本的に見直すためにERPの導入をご検討ください。

導入事例:日系企業海外展開、短期間ERP導入、ERP/CRM連携

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