Customer Data Platformとは?概要やメリット、機能について解説

 2021.05.31  BizApp チャンネル編集部

Customer Data Platform(CDP)は、ここ数年で導入する企業が急増しているマーケティングシステムです。顧客をより深く理解することが重要視されるなか、企業がデータを活用するためには「顧客データの統合・管理」を行うための基盤が必要です。本記事では、「CDPとはどのようなシステムなのか、その機能・メリットとは」といったことを解説します。

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Customer Data Platformとは

Customer Data Platform(カスタマーデータプラットフォーム)はさまざまなシステムで収集した顧客データを統合化し、一元管理可能なプラットフォームです。「CDP」と略され、自社が取得する顧客データと、自社以外から得られる外部データを統合できます。

従来は、顧客データは別々のシステムによって収集されがちであり、システム同士に互換性がないため、データの整合性がありませんでした。

CDPを導入することで、営業部門やマーケティング部門、カスタマーサポート部門などで収集した顧客一人ひとりの属性データ・行動データはすべて一元化されます。こうして統合された顧客データは、適切なコミュニケーションや顧客のニーズを満たすキャンペーンなどに活用できます。

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DMPとの違い

CDPと近いシステムとしてData Management Platform(データマネージメントプラットフォーム)があります。通称「DMP」と呼ばれ、インターネット上に存在するさまざまな外部データや自社サイトのログデータ等を収集・管理するプラットフォームを指します。

DMPは「オープンDMP」と「プライベートDMP」の2種類に分類されます。オープンDMPは外部サイトや外部システムによって収集された「デモグラフィックデータ」「オーディエンスデータ」「消費者動向」「デバイス」といった外部データ(3rd Party Date)を収集します。また、匿名性の高さが特徴です。

プライベートDMPはCDPと機能面は同じで、自社で取得できるWebサイトのログデータ、購買履歴、会員情報といった「顧客データ」を収集します。

ただし、開発コンセプトは異なり、CDPは「顧客理解」に重点を置いており、実在している特定の個人に紐付くデータを一元管理することが目的です。

DMPはデジタル広告配信におけるセグメント設計で活用されますが、CDPは広告だけでなく、マーケティング全般で活用できます。

Customer Data Platform(CDP)の機能

CDPの代表的な機能は「データ収集・蓄積」「整理・統合・管理」「分析」「マーケティングへの活用」の4つが挙げられます。こうした機能を活用して顧客のニーズを抽出することは、新たなキャンペーンや新サービスの開発など、マーケティング活動の促進へと貢献します。

顧客データの収集

収集できるデータの種類は多岐に渡ります。顧客個人に関するデータを蓄積するため「顧客がどのような人」で「どのようなニーズを抱えているのか」「どこで接点をもったのか」「企業との関係性の強さ」などを理解することができます。

以下が代表的な収集データです。

  • 自社で運営するWebサイトのログデータ
  • スマートフォンアプリやWebアプリのログデータ
  • カートシステムによる購買履歴や購入頻度
  • 会員システムに登録されているデータ
  • CRMやSFA内で蓄積されたデータ
  • カスタマーサポートでの対応履歴
  • 店舗管理システム内のPOSデータ
  • 自社基幹システム内のデータ
  • DMP内に蓄積されたデータ(3rd Party Date含む)
  • SNSの行動データ

データはさまざまなチャネルから網羅的に収集され、リアルタイムで更新されていきます。また企業と関連性が高く、自社が直接関与しているタッチポイントからの収集のため、信頼性も高い傾向があります。

データの整理

顧客データはWebサイト、アプリ、メール、SNS、実店舗、イベントなどタッチポイントごとに発生し、それぞれに対応するシステムで収集を行います。

従来であれば、システムごとに個別の顧客IDが割り当てられ、同一顧客が「PC経由で接続した人物」「スマートフォン経由で接続した人物」などと別個にカウントされるケースが多くありました。その点、CDPを導入することで企業内に存在する多様な顧客データを「顧客個人のプロファイル」として整理でき、なおかつ、あらゆるデータは閲覧権を持つ全員がアクセス可能になります。

整理されたデータベースが構築されると、以下のように、データ活用時の利便性が向上します。

  • システムの垣根を越えたデータ検索ができる
  • データ管理のコスト削減ができる
  • 顧客の状態を正確に把握できる
  • データの共有が簡単にできる
  • アプローチ方法の検討材料となる

また、データ管理の基盤が整理整頓されることで、組織でデータ活用する際のスピードやアウトプットの質が向上します。これは、生産性全体の向上までつながるでしょう。

データの分析

データを統合して一元管理することで、顧客単位のセグメント分析が可能です。このため参照データが豊富になることから、細かなターゲティングができます。

蓄積したデータはグラフ化して可視化することなどによって、全社的な認識共有を容易にします。また、顧客の志向や見込み度をクロス集計、クラスタ分析、時系列分析等で処理できるため、キャンペーンの効果測定や営業活動の課題抽出、カスタマーサービスの品質向上など、自社で実施しているマーケティング活動において効果的に利用可能です。顧客に合わせた情報発信をすることで、良好な関係を構築しやすくなります。その結果、顧客体験の向上に寄与し、高いパフォーマンスの施策を継続的に実行できます。

BI、MA、CRM、Web接客ツール、Web広告のような外部ツールと連携することで、企業が保有する整理された顧客データを利用できます。外部ツールと連携することで分析環境を整備し、さまざまな施策において顧客データに基づいたコミュニケーションが可能となります。

また、分析を行うには分析スキルのある人材が必要でしたが、AIを活用すると大量のデータを自動的に分析できます。分析に関するコストが抑えられるため、作業効率・生産性の向上につながります。

Customer Data Platform(CDP)のメリット

従来の管理体制では、複数の部門が同一顧客に対応した際、別々のシステムでデータを管理するため、顧客との関係性が企業内に蓄積されない状態となってしまいます。その結果、適切なアクションが取れず、顧客に不満を感じさせてしまうという課題がありました。

CDPを導入することでデータ統合が可能となり、一貫したサービス提供が行えるため、よりよい顧客体験の提供に寄与します。

マーケティングに活用可能

顧客行動に関するデータは「Webサイト」「スマートフォンアプリ」「SNS」「カートシステムでの購買履歴」「POSデータ」などから収集し、それぞれ分析を行う必要がありますが、顧客データを一元管理しているため、「顧客一人ひとりの理解」がより明確に行えます。

明確になった顧客像からは、以下のように個人に最適化したOne to Oneマーケティング施策を実行できます。

  • 購買意欲の高い顧客に向けたWeb広告配信
  • 精度の高いマーケティングオートメーション
  • 複数のチャネル、デバイスを跨いだキャンペーン
  • 特定のセグメント層に向けた新規キャンペーンの実施
  • 顧客の行動履歴から「おすすめ商品/記事」をレコメンデーションする
  • 顧客の興味にマッチしたクーポンや新着情報を掲載したメールやDMの配信

また、取得したデータはリアルタイム処理が可能なため、多様化する顧客行動を迅速かつ具体的に把握できます。

幅広いデータの収集が可能

CDPで収集できるデータは、「自社で保有・取得できる顧客の個人情報に関するローデータ」や「Webサイトのログデータ、購買情報、会員情報のような1st Party Data」だけでなく、「パートナー企業が保有する顧客情報の2nd Party Data」そして、「自社で収集できない第三者機関が提供する3rd Party Data」までに至り、それらすべてを管理可能です。

また、実店舗で取得した販売管理システム内にあるデータや、アンケート結果などWebサイト以外から取得したデータも統合して収集できます。さらにDMPとの連携も可能なため、位置情報や統計データ、気象情報といったデータの蓄積も容易です。

CDPでは永続的にデータを保管することが可能なため、顧客との関係性や行動パターンの変化を可視化できます。さらに、企業に保管されているレガシーデータを収集すれば、さらに詳細な顧客情報の分析が可能になります。また、管理されるデータはすべて統合されていることから、異なる部署でも共通のデータを活用可能です。

顧客満足度の向上

保有するデータが一元化されると顧客像を鮮明に抽出できるようになります。顧客理解をした状態であれば円滑なコミュニケーションが可能となり、顧客満足度の向上に貢献します。

幅広いチャネルから行動データを収集し分析することで、顧客が本当に求めているニーズを推測できます。ニーズを満たすコンテンツの提供や情報発信、新サービスの開発へとつなげることで、一貫性のあるマーケティング活動が行えるのです。

ここではさらに、複数のチャネルを横断したサービス展開できるため、顧客はいわゆる「かゆいところに手が届く」シームレスな顧客体験を得られます。こうして取集したデータを活用することで、カスタマーサポートやアフターケアの対応で質の高いサービスが提供できるようになります。

Web接客ツールやチャットボットと連携することで顧客に寄り添った接客も実現し、ツールのポテンシャルを最大限に活かすことにもつながります。

まとめ

Customer Data Platformを導入することで複数のシステムに蓄積された顧客データを統合し、一元管理が可能になりました。顧客データを活用することで、顧客単位でのデータ分析ができるようになります。

One to Oneマーケティングの実現に向けて、CDPを活用してみてください。

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