FTE(フルタイム当量)とは? わかりやすく使い方や計算方法を紹介

 2022.02.28  BizApp チャンネル編集部

FTE(フルタイム当量)は、フルタイムで働く従業員の仕事量を基準にして、業務やプロジェクトに必要な仕事量を計算する際に使用される単位です。この記事では、FTEの概要と目的、FTEを用いたプロジェクト管理について解説していきます。

FTE(フルタイム当量)とは? わかりやすく使い方や計算方法を紹介

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FTEとは

FTEとは、従業員の仕事量を計算する際に使われる仕事量の換算方法です。FTEの詳しい意味や使い方を知ると従業員の仕事量を効果的に調整できるようになるでしょう。まずはFTAの意味と目的について解説します。

FTEの意味

FTEとは「full-time equivalent(フルタイム当量)」の略です。業務量を管理する際に欠かせない概念で、会社でフルタイム勤務の従業員が1週間働いたときの仕事量を基準とします。例えば、フルタイムの従業員が1日に8時間働き、かつ完全週休二日制の場合、1週間のFTE量は40時間(8時間×5日)、1年間のFTE量は2080時間(8時間×5日×52週間)と計算できます。

また、業務量からフルタイム勤務の従業員の仕事量を算出して、何人分の働きになるのかを計算することも可能です。逆に、パートタイム従業員の仕事量をフルタイム従業員が処理できる仕事量に換算することも容易です。そのため、プロジェクトの仕事量を計算する際にFTEを利用すると、人的リソースの必要量が数値で明確に把握でき、コストの計算もしやすくなります。

FTEの目的:仕事量を適切に見積もり、リソースを管理する

従来型の労働体系では、社員はたいてい平日の朝から晩まで一律で業務時間が決められている働き方が基本でした。現在は働き方が多様化し、多くの会社で育児や介護などを理由に時短勤務を選ぶ従業員や、55歳以上のシニア世代の比率が増加し続けていることから、企業内のダイバーシティが進んでいます。

こうした働き方の多様化によって従業員の勤務時間や仕事量を容易に計算できなくなったため、適切に計算してプロジェクトを管理するFTEが考案されました。一般的な働き方をしている従業員は「週5日かつ1日の所定労働時間8時間の従業員=1FTE」ですが、短時間勤務の従業員、新入社員やシニア世代など、勤務時間・内容がベテラン従業員と比べて不足している場合は、それぞれに対してFTEの基準人員を設定しておくことができます。例えば、入社2年未満の業務経験が不足している従業員は0.7FTE、業務内容によって対応力が不足しやすいシニア世代は0.9FTEなどに設定します。時短勤務、パートタイムなど、勤務時間がフルタイム以外の場合には、短縮されている勤務時間分を計算・削減してFTEを計算します。人的リソースの計算はただ人数を書き出すだけでは難しいものですが、FTEに換算して仕事量として計算すると適正なコスト管理が可能です。

FTEを用いたプロジェクト管理の必要性

スケジュール通りに作業を進める必要があるプロジェクト管理には、FTEの利用がおすすめです。適切な見積もりにより費用や納期の妥当性を示し、確実な予算管理から利益の確保を実現できます。FTEの必要性は下記の通りです。

費用や納期の妥当性を示せる

プロジェクトの成功は、人的リソースを中心とするコスト管理に大きく影響を受けると言われています。前提として、プロジェクトの見積もりは、クライアントとの契約に記載された費用や納期を基準にして作成されます。その際に「ひとつの作業に対して必要な人数とかかる時間」からFTEを計算し、人員と作業量を明確化することが大切です。工数ごとにFTEを割り振ることで、コストや納期に対する根拠を明確にでき、条件の妥当性を示せます。このように適切なプロセスによって作成された見積もりには説得力があり、取引先からの信頼獲得につながります。

利益確保に欠かせない

一般的なプロセスで進行するプロジェクトでは、利益を確保するため、スケジュールや費用を計算して予算を計上します。費用が売上額を超えた場合、プロジェクトの成果が赤字になってしまう恐れがあるため、売上に対して各コストが高額にならないように予測する必要があります。

正確な予測ができなかった場合の具体的なリスクとして、工数管理が失敗した場合の大幅なコスト増加が挙げられるでしょう。工数管理の見積もりが甘かった場合、予定内に納品できず納期がオーバーして残業が続いてしまいます。この残業代によって人件費が高額になると利益の圧迫につながり、経営危機を招く可能性も視野に入れなければなりません。

言い換えると、できる限り誤差なく正確に予測された工数管理ができれば、プロジェクトの利益確保が容易になります。そのため、プロジェクトメンバーのスキルと作業の早さなど、パフォーマンスまで加味できるFTEが活躍します。また、毎日少しの時間とはいえ、打ち合わせや会議に取られる時間も作業効率を落とす原因になるので、忘れずにFTEから削除して考えましょう。

FTEの計算方法

FTEの計算時には、フルタイムの従業員が1週間でできる仕事を1FTEと考えて計算します。パートタイムのFTEは、1週間の勤務時間をフルタイムの時間で割って計算が可能です。例えば、1日の労働時間が8時間、週5日勤務の会社では1FTE量は40ですから、週20時間勤務(1日4時間勤務)のパートタイムの場合は0.5FTE(20/40=0.5)と算出できます。1日6時間かつ週4日働くパートタイムの場合は24時間の労働になるので、0.6FTE(24/40=0.6)と計算されます。

フルタイム従業員が週40時間勤務に対して週20時間働くパートタイム3人は、1.5FTEと計算できるなど、従業員一人に対してパートタイムが複数で業務を行うことも可能です。例えば、8人のフルタイム従業員が行う仕事を、4人の従業員と何人かのパートタイムが行うときは、「総FTE量=(フルタイムのFTE量×人数)+(パートタイムのFTE量×人数」の計算式に当てはめて、4+(0.5×X)=8で計算できます。Xはパートタイムの人数なので、この業務には8人のパートタイム従業員が必要であることがわかります。

FTEの注意点

フルタイム従業員の業務をパートタイム従業員に分担する際は、パートタイム従業員のスキルや作業スピードがフルタイム従業員に対してどのレベルにあるのかについて注意する必要があります。FTEが現実よりも大幅に高い数値で見積もられている場合、パートタイム従業員のパフォーマンスが予測していたよりも低くなるので、プロジェクトの進行に時間がかかってしまいます。フルタイム従業員と比べてスキルなどに違いがある場合は、FTEで計算した数よりも多くのパートタイム従業員に業務を行ってもらわなければなりません。

より正確に人員を配置するためには、さまざまな働き方をしている従業員の間にスキルレベルの違いが生じない状態を目指す必要があります。勤務時間の短さや、経験の違いからスキルが上がりにくいと考えられますが、その差を埋められるように管理者がフォローしてスキルアップできる環境を築くことが大切です。

従業員間でスキルレベルなどに差がなくなり、皆が同じパフォーマンスで業務に取りかかれる状況が構築できるとFTE計算の結果が安定し、より正確な管理が可能になります。

まとめ

FTEは、従業員の仕事量を計算するために用いられる単位です。FTEを活用すると、勤務時間が異なる従業員を効率よく配置して、仕事量を調節できます。また、プロジェクトを成功させる要件である人件費、納期の適切な予測、利益確保につなげられる際も活用できます。
こうしたプロジェクト管理やリソース管理を充実した機能でサポートするMicrosoft Dynamics 365などの利用も有益です。リソースに関するスケジュール、スキルマッチングなどによって業務に適切な人材配置の実現をサポートしてくれるので、導入を検討してみてはいかがでしょうか。


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