PSIとは?在庫最適化を実現する計画のポイントについて

 2022.05.24  BizApp チャンネル編集部

本記事では、生産-販売-在庫の最適なバランスを取ることを目指す取り組み「PSI」の概要や計画の手順を紹介します。企業にとって、廃棄ロスを防ぎつつ、顧客が望んだときに即座に製品を提供できる最適なバランスを考えることは非常に大きな課題です。本記事を参考に、ぜひ在庫管理の適正化に取り組んでください。

PSIとは?在庫最適化を実現する計画のポイントについて

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PSIとは?

PSIとは、Production(生産)、Sales(販売)Inventory(在庫)の頭文字から取った言葉です。

モノを生産・販売する企業は通常、出荷・販売前の製品を在庫として抱えています。顧客は希望の製品を迅速に入手することを望むので、企業にとって在庫の欠品は避けたいところです。しかし過剰に在庫を抱え続けることは、企業にとって経済的・空間的なコストの無駄遣いにも繋がります。もちろん、余剰製品を作ることで消費する資源や労力も軽視できるものではありません。

したがって企業は、在庫量と販売量のバランスを適正にするために、将来の需要を予測し、最も無駄のない、効率的な生産計画を策定する必要に迫られます。PSIとはつまり、このように生産-販売-在庫のバランスを最適化するための取り組みです。

PSIの特徴と重要性

PSIの大きな特徴は、経営者や担当者の経験や勘に頼るのではなく、数値的・客観的なデータに基づいて計画を策定していくことです。PSIは元々、製造業の現場で生まれた手法でしたが、今では小売業や卸売業でも活用されるようになりました。「PSI計画」などと呼ばれることも多くあります。

企業の資源を一元的かつ効率的に管理運用することをERP(Enterprise Resource Planning:企業資源計画)と言いますが、PSI計画をERPの一環として見ることも可能でしょう。PSIによって生産-販売-在庫のバランスを最適化し、資源の消費や欠品ロスを最低限に抑えることは、経営的な観点からだけでなく、SDGsの観点からも有意義な取り組みです。

在庫を抱えるメリット・デメリット

PSIの重要性をより深く理解するためには、在庫を抱えるメリット・デメリットを把握することが欠かせません。そこで以下では、企業が在庫を抱えることで発生するメリット・デメリットについて解説します。

在庫を抱えるメリット

在庫を抱えるメリットとしては、主に以下のことが挙げられます。

機会損失の減少

在庫を抱える最大のメリットは機会損失の減少です。たとえば、在庫を抱えず受注生産をその都度する場合、どうしても顧客に一定の待ち時間が発生してしまい、タイムリーに需要を満たすことが難しくなってしまいます。しかし在庫をあらかじめ抱えておけば、顧客から注文を受けた後すぐに製品を出荷し、顧客の待ち時間を最小化することが可能です。顧客が欲しいと思ったとき、すぐに製品を差し出せるようにしておくことは、機会損失を防ぐ上で非常に大きなポイントです。

仕入れコストの削減

在庫を抱えることは、仕入れコストの削減にも繋がります。一般的に、仕入れは一度に大量にまとめて行った方がコストを安く抑えることが可能です。労力的な面からしても、発注作業や入荷作業の回数の少ない方が、負担は小さくなるでしょう。

需要変動リスクへの対応

在庫を余剰に抱えることは、需要変動リスクへの備えにもなります。たとえば何かのきっかけで従来よりも急激に買い手が増えたとしても、余分に在庫を抱えていればしっかり製品を提供可能です。また、天災などの何らかのトラブルによって仕入れに問題が生じたとしても、余分に在庫を抱えていればすぐに切迫した事態にはなりにくくなります。つまり、余剰在庫には突発的な事態に対する保険という側面もあるのです。

在庫を抱えるデメリット

他方で、在庫を抱えるデメリットとしては主に次のことが挙げられます。

商品価値の低下

在庫として製品を長く倉庫に留め置くことは、品質の劣化や消費期限などの問題を呼び寄せます。また、トレンドが過ぎてしまったり、需要が減ってしまったりすることで、商品価値が仕入れ時よりも低下してしまうことも懸念されます。こうした製品は値引きしないと売れない、あるいは値引きしても売れない不良在庫となり、最終的には廃棄処分することになってしまうかもしれません。

保管スペースの確保

大量の在庫を抱えるためには、保管スペースの確保が必要になります。大規模な倉庫を確保するのであれば、その管理維持にかかる経費や人員も相当なものになるでしょう。大量の余剰在庫によって保管スペースが圧迫されれば、それによってまた廃棄などの追加コストも必要になってきます。

税金の増加

在庫を抱えることは税金の増額にも繋がります。税法では、期末在庫が期首在庫の量より増えている場合、法人税などが課されます。というのも、法的には在庫も企業の資産としてみなされるからです。しかも、在庫の購入額を経費として計上できるのは、その在庫が売れたとき、あるいは廃棄されたときです。したがって、余剰在庫を抱えていると、帳簿上の資産は増えているのに実際はキャッシュフローが悪化することになってしまいます。

収益の悪化

上記の問題はすべて、企業の収益性の悪化につながります。上記のように、在庫を抱え続けていると、さまざまなコストが発生します。結局のところ、最終的に売ることができなければ、企業にとって在庫は悪い影響しかもたらさないのです。

PSIは、上記のメリットとデメリットのあいだで、最もよいバランスを模索する活動と言えます。

PSI計画の手順

PSI計画は、主に「販売計画の策定」→「在庫・仕入れ計画の策定」→「生産計画の策定」の3つのステップで進められます。以下では、それぞれの手順の内容を解説します。

手順1:販売計画の策定

最初のステップでは、販売部門が中心となって販売計画を策定します。販売計画の策定においては、販売する商品の種類・個数・時期などを検討します。これらは企業が達成すべき目標値とも言えるでしょう。

手順2:在庫計画・仕入れ計画の策定

販売計画が完成したら、続いては物流・調達部門が中心となって、完成品または原料などの在庫の仕入れ時期や個数などを決めていきます。ここでの計画は、もちろん先の販売計画を反映し、そこでの目標値を達成できるように計算した上で決めていくことが必要です。

手順3:生産計画の策定

自社で製品の製造も行っている場合は、さらに生産計画の策定も必要になります。ここで中心的な役割を果たすのは製造部門です。販売計画や在庫計画における目標値を達成できるように、必要な製品を必要な納期までに提供できるように生産計画を策定します。原料の仕入れ時期なども念頭に入れ、効率的に生産プロセスを回せるように注意しましょう。

まとめ

PSIとは生産計画-販売計画-在庫計画の3種を連携し、在庫量の最適化を図る取り組みです。在庫を抱えることにはメリットとデメリットの両面がありますが、PSI計画を実施することでそれらのバランスを整え、企業の収益性を高めることができます。

手順に関する説明でも示されたように、PSI計画には販売・流通・製造など、多部門が関与します。部門横断的な意思疎通や情報共有を促進するためには、ERPツールの導入が効果的です。Microsoft Dynamics 365は、多種多様な業務領域をカバーするクラウド型のERPソリューションです。PSIに取り組む際にはぜひMicrosoft Dynamics 365をご活用ください。

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