インサイドセールスとは?メリットや失敗しないポイント

 2021.02.19  BizApp チャンネル編集部

近年、訪問をしない営業スタイルとして「インサイドセールス」が注目されています。
手当たり次第に営業アプローチを行う従来型の営業手法を離れ、インサイドセールスを導入することは営業活動の効率化をもたらすだけでなく売上にも大きな影響を及ぼします。本記事では、インサイドセールスの導入メリットやポイントについて解説します。

インサイドセールスとは

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インサイドセールスとは

インサイドセールス(以下、「当該営業手法」と呼びます)とは、さまざまな方法で集めた見込み客に対し、電話やメールなどの遠隔的なアプローチを取ってゆく営業手法を指します。すでに関わりのある取引先のもとへ実際に出向く外勤営業とは異なり、主に会社内で行う内勤の営業スタイルといえるでしょう。

もともとはアメリカなどの国土が広い場所において移動時間の削減といった目的で生まれた手法であり、2020年の新型コロナウイルス感染拡大を受け、日本でも本格的に広がりをみせています。

特筆すべき利点は、取引相手1人あたりに関わる営業コストの削減です。従来の営業手法に比較して、当該営業手法では取引相手との接触数の大幅な増加が見込めます。営業担当者が以前まで行っていた取引先の獲得や商談設定、受注後の関係性維持などから外れ、提案からクロージングに専念できるため、結果を出すことに最適化した手法といえます。

インサイドセールスのメリット

当該営業手法にはさまざまな優位性があり、効果的な活用によって最大限の結果を得られるでしょう。代表的な利点について、それぞれ具体的に解説します。

アプローチできるリード数が多い

とりわけ大きな利点として「アプローチできるリードの多さ」が挙げられます。営業担当が実際に取引先へアプローチのために出向く場合、日々の商談などのスキマ時間を充てることになるため、どうしても1日に接触できる数は限られてきます。

しかし、当該営業手法の場合は電話やメールが主な接触手段となるため、商談に向かう移動時間や待ち時間などを極力省くことが可能です。それによって顕在顧客の獲得や商談の設定、受注後の取引先に対する関係性維持といった業務を営業担当者が行う必要はなくなり、本来の業務である「提案からクロージング」に集中できます。

また、具体的に獲得したリードをうまく分類できれば、グループごとにメールを送信できます。それによって同じような悩みを持つ取引先に対し、一斉に情報提供を行えるのです。

結果としてリード数の増加はもちろんのこと、業務の最適化や売上の向上が見込めます。

少人数で成果を挙げられる

少人数で成果を挙げられる点も当該営業手法の大きな魅力です。手順としては、潜在的なユーザーのニーズのあぶり出しから顕在化までは営業以外の担当者が行い、ニーズが顕在化してクロージングするタイミングで営業担当者につなぐ形となります。営業担当が実際に訪問する必要はなく、電話やメールなどを用いることで複数の取引先に接触します。

取引先のもとに実際に赴いて接触する場合は1日に4件ほどが限界でしょうが、電話を活用すればその10倍ほどの取引先へのアプローチも可能です。対面と電話の違いがあるにせよ、単独で多くの見込み客を担当できる点は非常に大きなメリットといえます。

このような仕組みを採ることで、顧客のニーズの顕在化を助ける業務は少人数で十分となり、クロージングなどの最終段階を営業担当がしっかりと担えます。余分な人手が不要となって営業活動の最適化が図れるため、効果を格段に上げられるのに加え、生産性向上にも寄与するでしょう。

成約率が向上する

インサイドセールスを効果的に導入することで、成約率向上も見込めます。従来までの営業手法の場合、取引先と日程調整ができた段階で営業担当者が実際に現地へ出向いていました。もちろん、こうした手法にはダイレクトに顔を合わせて関われる優位性もありましたが、他方では購買意欲の高い顧客にも低い顧客にも同じ熱量で商談しなければならず、やや非効率な面があったことも事実でしょう。

当該営業手法では、求めるターゲットの選定や新規訪問リストの作成、電話・メール、日程調整などは専門の部署が担います。そこで得た情報をもとに意欲の高い取引先から優先して接触すれば、大多数に向けて同じように営業していた従来の方法に比べ、成約率は飛躍的に向上するでしょう。

つまり、成約可能性の高い取引先にのみに接触し、一定のレベルを満たしたところでクロージングするという最適化が可能となるのです。

また、有能な営業担当者とそうでない者の違いとして、かゆいところに手が届く点が挙げられます。相手のニーズを最適なタイミングでキャッチできるかどうかが成果を分けるのです。インサイドセールスではニーズの低い取引先に対しても接点を持っておくことで、今後ニーズが出たときにキャッチしやすくなるでしょう。

人材を有効活用できる

インサイドセールスに取り組んでいる会社の場合、すでに一定のノウハウが蓄積されているため、営業経験のない女性などでも、ある程度のトレーニングによってスキルを身につけてキャリアアップを目指せます。そのため、大企業・中小企業での人材活用にも効果を発揮するといわれています。

さらに、電話による接触という性質上、新型コロナウイルスの感染拡大や出産育児などといった状況下でも在宅勤務の導入が可能で、働き方の多様性も実現できます。

また、シニア人材の再雇用へ向けた取り組みとしても注目されています。特に大企業などの場合、シニア人材の活用がうまくいっていないケースがあるようです。もともと営業を担っていたシニア人材を積極的に登用していくことで、各人の経験を生かした営業活動が可能となります。場合によっては、全体を統括するようなポジションを担ってもらうこともできるでしょう。

このように、少人数でも活躍できる環境づくりや大企業における人材の最適配置など、さまざまな人材の有効活用に寄与します。

インサイドセールスを効果的に行うためのポイント

当該営業手法は、効果的に導入しなければ十分な結果を得られません。特に取り入れていきたいポイントについて、詳しく解説していきます。

業務の仕組み化

当該営業手法は、多くのリードを生かして営業活動するため、ある程度の業務の「仕組み化」は必要不可欠です。従来の営業と同じ方法で進めていては、時間がいくらあっても足りません。

まず考えたいのは、営業フロー全体の仕組み化です。営業活動を1つ1つの仕事に分けて考え、それぞれに担当をつけるのです。このような形態を採ることにより、分野ごとに得意なメンバーを配置したり、専門部署を配置したりといった営業組織の最適化が可能です。

細かく部署を分けると非効率だと思われがちですが、細分化を行うことで各々の課題が明確化しやすくなります。結果が出ない原因を全体から細部まで分析できるため、業務の改善にも役立つでしょう。最低限、専門チームを作り、戦略的・組織的に進めていくことをおすすめします。

顧客データベースのシステム化

顧客データベースのシステム化も不可欠でしょう。当該営業手法を行うにあたり、取引先との電話でのやり取りから得た情報をシステムに保管しておくことは非常に重要です。保管された情報をもとに次の施策を考えたり、信頼関係を構築したりするためです。潜在的なニーズを的確につかめるようにするには、顧客情報を整理し、素早く取り出せるようにしておくのが望ましいといえます。

こうした情報を正確に記録・保管するには、セールスフォースオートメーション(通称SFA)などの営業支援ツールの導入が必要不可欠です。

部門間での情報連携

当該営業手法においては、専属部署のほかに、マーケティング、外勤営業など、さまざまな部署が関わってきます。当該営業手法を成功させるためには部署間が適切に連携をとり、双方で最適化していかなければなりません。

当該営業手法で得られた情報をもとに営業担当がクロージングをかけるため、取引先関連情報などの各情報を正確に伝えられなければ、当該営業手法の優位性を享受できなくなります。

マーケティングの部署は、リードやお客様からのニーズ、要望などをつかみ、各々の部署にエスカレーションしていく必要があります。他方で外勤営業は、お客様からの反応や質問をこまめにフィードバックし、ニーズのすくい上げの精度を高めていかなければならないでしょう。各部署が相互に連携しながら進めていくことが重要なのです。

まとめ

インサイドセールスは、これまで営業が行っていた業務を手放し、「提案」と「クロージング」という営業の本質に目を向けた新しい手法です。この手法を効果的に用いることで、成約率アップや人員配置の最適化など、さまざまなメリットを得られます。成果を出すための営業手法として、今後検討を避けては通れないものといえるでしょう。


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