財務ガバナンスとは?必要な理由について解説

 2021.02.19  BizApp チャンネル編集部

企業価値の最大化を図るためには、大局的な視点に立った財務戦略が求められます。組織全体のお金の流れを把握し、的確に管理・運用するためには、財務ガバナンスの構築が不可欠です。そこで本記事では、財務ガバナンスが必要とされる理由について詳しく解説していきます。

財務ガバナンスとは?必要な理由について解説

財務ガバナンスとは?必要な理由について解説

企業経営における重要な課題のひとつが、利益の最大化です。もちろん、利潤を追求することだけが企業の存在意義ではありません。しかし、事業を存続させるためには、売上を最大化し、経費を最小化する必要があります。そこで求められるのが「財務ガバナンス」です。

財務ガバナンスとは、財務プロセスの最適化を目的として、監督当局によって制定されるルールとガイドラインを指します。財務部門の役割は、企業のお金の流れを管理し、経済的な視点から経営に関する財務戦略を構築することです。

「ガバナンス(governance)」とは、「統治」や「管理」を意味します。つまり、企業の財務管理を内部統制することで、資金の適正化や効率化を図るとともに、組織の透明性と公平性を担保するための取り組みが財務ガバナンスです。

コーポレートガバナンスとは

財務ガバナンスの中核となるのが「コーポレートガバナンス」です。コーポレートガバナンスは「企業統治」と訳されます。企業の内部統制を確立することで、組織の透明性と健全性を確保するための取り組みです。具体的には、社外取締役や社外監査役を設置したり、取締役と執行役を分離したりといった仕組みを構築します。監視体制を築いて企業を統制することで、組織ぐるみの不祥事や経営陣の独走を防止します。

近年では、不正や不祥事の発覚によって社会的信用を失い、企業価値の失墜を招く企業が少なくありません。このような事態を未然に防ぐためには、明確なコーポレートガバナンスの策定と実施が不可欠なのです。

グローバル財務ガバナンスとは

海外にグループ会社を持つ企業では、グローバルレベルでの財務ガバナンスの策定が不可欠です。「グローバル財務ガバナンス」は、コーポレートガバナンスとは意味合いが異なります。一般的に、コーポレートガバナンスは「企業の内部統制を図る仕組み」であるのに対し、グローバル財務ガバナンスは「国内外のグループ会社の業務最適化を目的とした仕組み」を指します。

グローバル企業が目標を達成するためには、本社および国内外のグループ会社すべての財務状況を的確に把握せねばなりません。グループ会社の財務戦略や資金状況を管理することはもちろん、不適切会計の防止や、経理・決算の正確性を担保する必要もあります。そのためには、本社が積極的にグループ会社に関与し、勘定科目の統一や決算作業の標準化など、内部統制を強化していく取り組みが不可欠です。

財務ガバナンスが必要な理由

財務ガバナンスが重要視される背景には、不適切会計や製品の偽装といった、企業の不祥事があります。利益の最大化は、企業経営において重要な課題です。しかし企業の使命はそれだけでなく、優れた製品やサービスを提供し、世の中に貢献することもまた、大きな存在理由といえるでしょう。

企業にとって最も大切なものは社会的信用です。企業価値を高めるためには、継続的に信用を積み上げていく必要があります。そのために不可欠となるのが、企業の内部統制であり、財務ガバナンスです。

財務ガバナンスを健全に行うためには

企業の透明性と健全性を保つためには、財務ガバナンスの策定と実施が欠かせません。そのために必要となるのが、内部監査と外部監査による規制・コンプライアンスの準拠です。「内部監査」とは企業内部に監査部門を設け、組織の財務状況を主体的に調査・分析し、継続的に改善する取り組みを指します。一方、「外部監査」とは企業の貸借対照表や損益計算書など、財務状況を多様な観点から調査・分析する会計監査です。

監査対象は会計状況のみならず、組織全体の業務状況や従業員の勤務態度などにも及びます。こうして組織全体を内部と外部の両軸から監査することで、内部統制とリスクマネジメントの確立につながるのです。

ERP導入が財務ガバナンスに効果を発揮

現代ビジネスにおいて企業資源を最大限に活用するためには、ERPシステムの導入が必須です。「ERP」とは「Enterprise Resource Planning(企業資源計画)」の頭文字をとった略称で、企業の基幹系情報を一元管理するシステムです。「財務・会計管理」「生産管理」「物流管理」「販売管理」「人事業務」など、企業の基幹となる業務を統合的に管理します。

ERPの導入によってもたらされるメリットは、組織全体の労働生産性の向上です。従来は部門単位で個別に管理されていた基幹系情報を一元管理することで、あらゆる企業情報がひとつに集約されます。部門間でのシームレスな連携を実現し、財務ガバナンスの強化と、長期的な視点に立った財務戦略の構築に貢献するでしょう。

まとめ

企業価値を高めるためには、事業戦略の遂行を支える財務基盤の構築が必要です。そのためには、適切な財務ガバナンスの策定が求められます。その点、企業の基幹系情報を一元管理するERPの導入は、財務ガバナンスの強化と企業価値の最大化につながる有効な事業戦略といえるでしょう。


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