CRM/SFA

不動産会社にCRMが必要な理由とは?

出生率の低下、少子高齢化による人口減少が進んだことで、不動産業界では単純に「家に住む人」が少なくなっています。これは業界にとって顧客減少を意味し、不動産市場に様々な悪い影響を与えています。

市場全体としては新築着工数が十数年前に比べて半数に落ちているという現状がありますが、都心ではマンション価格が高騰するなど、不動産業にとっても消費者にとっても大きな変化が起きています。

そうした中、不動産会社の中で起きている変化があります。それが「CRMの導入および構築」です。不動産会社になぜCRMが必要なのでしょうか?今回はそのポイントに関してご紹介します。

CRMの利用実態と課題

CRMとは?

CRMは「Customer Relationship Management(顧客関係管理)」のことであり、顧客情報を蓄積して顧客との関係性を管理することで、個別最適化されたサービスを提供するためのマネジメント手法です。これを実現するためのIT製品をCRMシステムや、そのままCRMと呼びます。

CRMの主な機能は顧客情報の登録、案件情報の登録、メール配信機能、顧客分析機能等です。CRMを導入する企業は顧客情報の蓄積によるマーケティングの最適化を行ったり、個別最適化のためのシステムとして導入しています。

不動産会社とCRM

今まで不動産会社におけるビジネスモデルといえば、店頭広告やネット広告、チラシなどで新規顧客獲得がメインでした。しかしながら、顧客の購買行動に大きな変化が起きたこと、少子高齢化による人口減少で顧客母数が少なくなったことで新しいビジネスモデルの導入が重要視されています。

その変化とは「購買行動のデジタル化」です。近年ではスマートフォンの普及によって、より一層インターネット活用が進み、顧客の購買行動は完全にデジタル化しています。従来ならばチラシや店頭広告、雑誌を見て不動産会社に足を運ぶのが一般的でした。しかし、近年では不動産会社に訪問した段階では8割ほど意思決定が固まっている状態だと言われています。

それでも不動産会社にてサービス提案の余地があるのは、不動産という商品が流動的なものだからでしょう。しかしながら従来のようなビジネスモデルを貫くだけでは、将来的な変化に耐えられない可能性があります。

そこで昨今の不動産会社が取り入れているビジネスモデルが「既存顧客の囲い込み」です。住宅や賃貸の販売を担当した顧客との接点(商談内容、案件情報、クレーム対応等)と顧客情報(氏名、年齢、家族構成、職業等)を継続的に管理することで、将来的な新しいビジネスへと繋げていきます。つまり、LTV(ライフタイムバリュー)の最大化とそれを管理するシステムが必要になるのです。

不動産会社がCRMを活用する理由

既存顧客の囲い込み以外にも、不動産会社がCRMを活用する理由はあります。

オンラインとオフラインの連携

顧客の購買行動がデジタル化した以上、インターネット上でのマーケティング施策は欠かせない課題です。特に重要なのがオンラインとオフラインを上手く融合して、今までにない新しい購買体験を提供することです。たとえば店頭の案内でWebサイト登録をしたユーザーのIDをCRMと紐づけて管理すれば、どの顧客がどんな物件を閲覧しているのかといった情報が取得できます。DMP(Data Management Platform:データ管理基盤)等のシステムと連携すれば、自社Webサイト以外での行動を分析することもできるため、顧客ニーズを細かく管理できます。

そうすれば顧客が閲覧している情報に応じてまとめた資料を送付したり、店頭への来店を促したりなど様々な施策を展開することが可能です。不動産会社でO2O(Online to Offline:Offline to Online)マーケティングを実現することもできます。

社全体で顧客情報を共有する

一定規模の大きさを持つ不動産会社になると顧客情報の共有が途端に難しくなります。特に顧客情報をエクセル台帳で管理している環境では、顧客情報が営業担当者ごとに属人化していることが多いため、社全体での顧客情報共有は難しいでしょう。

CRMを全社的に運用している部門ごとで顧客情報を管理することがシンプルになります。部門間で情報共有が促進すると、新しい取り組みやマーケティング等が生まれるイノベーションを起こすことも可能です。

CRM導入のメリット

不動産会社がCRMを導入するメリットについてご紹介します。

追客漏れや案件漏れを無くす

CRMで顧客情報や案件情報を管理すると、CRMに備わった機能で追客漏れや案件漏れを無くすことができます。賢いCRMなら営業担当者をサポートするように顧客情報を管理し、必要に応じて適切な情報を管理してくれます。

顧客情報と連動したスケジュール管理

CRMに備わった機能で顧客情報とスケジュールを連動することで、営業担当者の活動を効率良く管理できます。スケジュール管理は全社的にコミュニケーション効率化というメリットをもたらすので生産性がアップします。

マーケティングツールとの連携

CRMで蓄積した顧客情報はマーケティングツールと連携することで、より高い効果を発揮します。MA(Marketing Automation:マーケティング・オートメーション)ツールと連携することでマーケティング施策を自動化でき、効率良く売上をアップすることも可能です。

属人化していた情報を一元管理できる

営業担当者ごとに顧客情報が属人化していると企業はそれを情報資産として蓄積することはできません。もしも営業担当者が退職すれば、顧客情報は残らないでしょう。そのため情報を一元管理するための環境が必要です。CRMを導入し顧客情報をシステム上で管理することで、それらの情報を自然と情報資源として管理できます。

適切な応対で顧客満足度向上

CRMがある環境では顧客への応対品質が向上し顧客満足度を向上できます。そうすることで会社としてのブランディング効果も高まり、LTV(顧客生涯価値)を高めるためのきっかけにもなります。

CRM導入の注意点

不動産会社でCRMを導入することで多数の効果を得て、顧客満足度や売上の向上といった成果を得ることができます。しかしながらCRM導入にも注意点はあります。まず注意すべきポイントは「CRMは費用対効果が見えづらいシステム」ということです。

CRMは顧客情報管理を中心として顧客との良好な関係を構築し、顧客満足度を向上したり最終的には売上向上に繋がります。しかしその特性から導入による効果が見えづらい傾向にあるため、CRM導入が成功か失敗かを判断することが難しいのです。従って導入段階からCRM導入の成功を定義したり、中長期的案目線で運用計画を立てることが大切です。

そのためには社内のCRM活用方法を定義する必要も出てくるでしょう。例えばMicrosoft Dynamicsなどでは、その豊富な機能によりどのように使って良いかわからないという事にもなりかねません。そのような場合にはSCSKなど、不動産業界に強いCRMソリューションを提供する企業に相談すると良いでしょう。

Dynamics 365を検討しよう!

Dynamics 365はマイクロソフトが提供するクラウドERPです。ERP(Enterprise Resource Planning)とは基幹系システムを統合したIT製品であり、統合的なシステム環境を構築することで全社的な業務効率化効果や、情報活用促進効果があります。

さらに、Dynamics 365には様々な業態にフィットするCRMが組み込まれています。もちろん不動産会社でも大いに活用できる機能が備わっており、必要に応じてアプリケーションを開発することも可能です。

CRM単体で導入するよりも圧倒的な生産性と情報活用効果が得られるため、CRM導入の際はぜひDynamics 365をご検討ください。

Microsoft Dynamics 365概要」の詳細はこちらをご覧ください。

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